2012年4月4日
チベット人弾圧に関する決議

2012年4月4日
日本国国会議員有志によるチベット人弾圧に関する決議
ロブサン・センゲ首相からチベットの実状を聞く議員有志の会
真の友好的日中関係は、中国政府はもとより中国国民との間に築かれるべきものである。よって、すべての中国国民の人権と尊厳の尊重及び真の友好的日中関係の構築を目指し、本日、ここに参集した有志国会議員一同は、以下決議する。

1,2011年3月以来チベット人による抗議の焼身自殺が相次いでいる事態に深い憂慮の念を示すと共に、中国政府に対し、基本的自由の制限、仏僧院に対する懲罰的な治安措置、「愛国教育」の強制など、抗議の焼身自殺の原因となっているチベット人居住地域の人権問題を包括的に検証し、これを解決するために抜本的な政策の見直しを行うよう求める。

2,中国政府に対し、焼身自殺を図った後、現場から連行された僧侶やチベット人の身柄や遺体、その他拘束された僧侶の所在を含む安否情報及び拘束の根拠を開示することを求める。

3,2008年のチベット一斉蜂起以来、チベット人居住地域へのジャーナリストや外国人のアクセスが引き続き厳しく制限され、中国政府の政治・宗教・文化・経済政策に異議を唱えたとみなされたチベット人に過酷な処罰が科される強行策が継続している事態に抗議し、中国政府に対し、チベット人居住地域における自由な移動や自由な表現・報道を許可するよう求める。

4,中国政府に対し、チベット亡命政権との直接かつ真摯な対話を早急に再開するよう求める。

5,中国政府に対し、宗教と信仰の自由に関する国連特別報告者による国内訪問を早急に受け入れるとともに、人権弾圧を直ちに停止するよう強く求める。

長年にわたるチベット人の権利に対する制約こそが、抗議の焼身自殺の原因である。中国政府は、チベット人の抗議に対し真摯に耳を傾け、その政策を根本的に見直すべきである。チベット人の権利が尊重された真の「調和社会」中国こそが、日本が真摯な戦略的互恵関係を結ぶことのできる中国であると信じる。