デイビッド・スネドン氏ご家族との面会2004年に米国人のデイビッド・スネドンさん=当時(24)が留学中に中国雲南省で失踪し、北朝鮮に拉致された疑いがあることが米民間調査機関「北朝鮮人権委員会」の調べで分かりました。北朝鮮が公式に拉致を認めた2002年以降も、拉致を続けていたことになります。今回、ご家族は日比谷公会堂で開催の「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」に合わせて来日されました。集会では拉致被害者のご家族の皆様も挨拶をされました。皆様の一言一言が胸を打ちます。北朝鮮が拉致を認めて10年。すべての拉致被害者救出のために出来ることは何でもやっていかねばなりません。集会の終わりに決議案が了承されました。(集会の詳細については「救う会」ホームページをご覧下さい。)http://www.sukuukai.jp/「北朝鮮は、全ての拉致被害者をいますぐ返せ−国民大集会決議」決議 私たちは本日、「すべての拉致被害者を救出するぞ!国民大集会」を開催した。本日の集会には拉致の可能性が高いと思われる米国人被害者の家族が初めて参加した。 金正日が拉致を認め5人の被害者が帰国してからすでに10年になる。この10年間、帰国被害者の家族を取り戻した以外、一切の進展がない。私たちは今年を勝負の年として全勢力を上げて被害者救出を実現するように政府に強く求める。 今この瞬間も、多くの被害者が自由を奪われ助けを待っている。北朝鮮独裁政権の非道さと、我が国政府のふがいなさに改めて強い怒りを禁じえない。「生きているのになぜ助けられないのか」これが私たちの心の底からの叫びだ。 1月には拉致議連役員として救出運動の先頭に立ってきた松原仁議員が、拉致問題担当大臣に就任し懸命の活動を展開している。だが、政府は4月に現行の制裁を1年延長したが、拉致を理由にした追加制裁は発動されなかった。何より、被害者救出という結果が出ていない。 昨年末、金正日が死亡したが、その後も北朝鮮は、民生を無視して核ミサイル開発に邁進する先軍政治を続けている。拉致問題についても「もう存在もせず、においもしない」などと開き直っている。一方で、平壌市民210万人の人的情報が持ち出されるなど統制のゆるみは進んでいる。被害者の生存を示す情報もこれまで以上に流出している。 すべての被害者の安全と早期救出を実現するためには、「全ての拉致被害者の帰国なしに日本は絶対に譲歩しない」という政府と国民の決意を示しつづけながら、制裁と国際連携の圧力で北朝鮮を交渉の場に引き出すことが必要だ。また、いつ何が起こるか分からない北朝鮮情勢の下で、緊急事態発生時の救出計画を準備しておかなければならない。私たちは次のことを強く求める。1.北朝鮮は、全ての拉致被害者をいますぐ返せ。2.政府は、今年を勝負の年として全勢力を傾けてすべての拉致被害者を早急に救出せよ。拉致問題を理由として送金停止と人の往来の停止を断行し、米国などに金融制裁の再発動を促せ。政府と関係地方自治体は、朝鮮学校への公的支援を止めよ。3.政府は、特定失踪者など拉致の可能性のある事案の捜査・調査に全力を挙げ、寺越事件をはじめとする拉致が明確な事案の認定を急げ。4.政府は、緊急時の拉致被害者救出計画を準備し、関係各国にも働きかけよ。平成24年4月28日 「国民大集会」参加者一同