2012年10月27日
五木の子守唄

鹿児島へ。衆議院鹿児島第3区補選が行われています。

熊本の青井阿蘇神社に正式参拝。
神武天皇の孫にあたられる健盤龍命(タケイワタツノミコト)をご祭神としており、平成24年に国宝に指定されました。
創建1200年、日本最南端の国宝です。
藁ぶきの本殿、高さ12メートルにおよぶ大楼門。見事な木組みは荘厳の極みです。
開拓の心を重んじ、青々とした生命力、清らかな水の湧く地を示す「青井」
ふるさとを人吉の人々は心の拠り所として誇りに思っておられます。
10月9日の“おくんち祭”は学校もお休みとなり皆で祝うそうです。
宮司さまの説明と国宝に指定されるまでのエピソードをお聞きし、深い感銘を受け、また訪れたいと願いました。
国宝の神社で結婚式や七五三を行うことができるなんて喜びでしょう。

「おどま盆ぎり盆ぎり〜」の出だしの歌で有名な五木の子守唄。
五木村に足を運びました。村長さん自らが運転してくださり、美しい村の隅々までご案内いただきました。
黄色に色づく大イチョウ、柿の実り、稲の刈入れ、煙立つ匂い、日本の原風景です。
高齢化率4割を超えても、「高齢者は元気です」と村長さん。

川辺川ダム建設のため高台に約80世帯が移転しました。
東日本大震災で被災し、仮設住宅に入居している人々の中にも高台移転を求める方たちがいらっしゃいます。参考になりました。
神社、お寺、郵便局、村役場、JA、小規模多機能老人施設、商店、住宅街、保育園から小中高校、これらがコンパクトにまとまっています。農地を開拓し、農作業をしたいとの声も聞きました。
次週にはこの地で子守唄サミットが開かれ、数千人が来村するとのことです。
日本中の村々がいつまでも豊かでいてほしい。
そのための設計・戦略はここ数年での課題としなければなりません。

五木の子守唄は120ほど歌詞があるといわれています。

「おどま盆ぎり盆ぎり 盆から先きゃおらんと 盆が早よくりゃ早よもどる」
(子守奉公も盆で年季が明け 恋しい父母がいる古里に帰れる日が待ち遠しい)

「おどんが打っ死(ち)んだちゅうて だいが泣いてくりゅうか うらの松山蝉が鳴く」
(遠く離れたところに墓参りなどしてくれないだろう それならば人通りがある道端に埋葬してもらったほうが誰かが花でもあげてもらえるだろ)

「花はなんの花 ツンツン椿 水は天からもらい水」
(あげてもらう花は何でもいいが 道端にたくさんある椿でよい水がなくても雨が降ってくるから)

「ねんねした子の 可愛さむぞや おきて泣く子のつらにくさ」
(子守背中ですぐ寝る子は 子守にとって楽であるが いつまでも寝ない子は普段は可愛いけれど憎らしい)