2013年5月22日
政府開発援助等に関する特別委員会(ODA特別委員会)

 議員総会

 本会議
  
  

 政府開発援助等に関する特別委員会 (写真)

    政府開発援助等に関する調査
   (参議院政府開発援助調査に関する件)

 憲法審査会

    日本国憲法及び日本国憲法に密接に関連する基本法制に関する調査
   (二院制)
   「衆参両院の権限配分及び参議院の構成」
   (出席参考人)
              駒澤大学法学部教授 大山  礼子氏
         一橋大学大学院法学研究科教授 只野  雅人氏
    
 政府開発援助等に関する特別委員会決議の内閣官房長官への手交 (写真)

  決議文 
   
  第五回アフリカ開発会議(TICAD 后砲粒催に当たり政府開発援助の
                      効果的な実 施と推進を求める決議

平成25年5月22日

参議院政府開発援助等に関する特別委員会

我が国は厳しい経済・財政状況、東日本大震災からの復興途上にある中、ミレニアム 開発目標(MDGs)の達成や持続的成長の実現に向けて政府開発援助(ODA)の 推進に努めている。
 本特別委員会は、国際協力機構(JICA)の二本松青年海外協力隊訓練所や東日本 大震災の被災地等での調査、有識者からの意見聴取等を通じて、我が国外交の重要な 基盤であるODAの効果的な推進が必要であるとの認識を深めた。
 2013年は、東南アジア諸国連合(ASEAN)と我が国との交流四十周年に当た るとともに、六月には第五回アフリカ開発会議(TICAD V)が横浜で開催され  る。TICAD Vは、TICADプロセスの開始から二十周年を記念する節目の会合 であり、これまでの対アフリカ支援をしっかりと総括し、積み残された課題や新たに 生じている問題等を確認した上で、国民生活の向上に向けたアフリカ諸国の自主・自 立的な取組を今後更に効果的に支援していくことを目標に、国際社会としてより実効 性ある支援戦略と方針を決定することが期待される。
 政府は、TICAD 垢粒催を機に、国際的な動向等を踏まえた予算等の確保にも努 めつつ、戦略的かつ効果的・効率的なODAの推進に向けて、特に次に掲げる事項に ついて適切な措置を講ずるべきである。
 一、人的交流や技術移転を伴う日本らしさを活かした質の高い援助を更に展開し、外 交戦略や成長戦略と連携し我が国の 国益や成長に資するとともに、国民の理解と支 持に基づく我が国の顔が見えるODAの持続的な推進を図ること。
 一、二○一五年より先の国際開発目標(ポストMDGs)策定の論議において、主導 的役割を果たすよう努めること。
 一、NGO・民間企業・地方自治体等の援助の多様な担い手との連携を強化するとと もに、円借款・公的金融と無償資金 協力・技術協力との連携、官民連携の取組を推 進すること。併せて、情報通信技術、政策立案・制度整備、文化復興・ 振興を始め ソフト分野の支援事業の拡充を図ること。
 一、他の援助国や国際機関との援助協調への積極的な参加・参画を通じて、被援助国 が自ら設定する経済・社会開発目標 や支援ニーズへの貢献を一体的に行うこと。そ の際、資金的な貢献だけでなく、人的かつ技術的貢献の拡充を図り、被 援助国の自 立的発展を促す我が国ODAの基本方針の国際的浸透を図ること。
 一、人間の安全保障の理念に基づき、平和と国民生活の安定を最優先の課題と位置付 け、貧困の削減や飢餓の撲滅、経済 ・社会の持続的発展、公正・公平な分配による 社会不安と格差の解消、多様な分野で国づくりを担う人材の育成、防災 ・減災対策 の強化、社会インフラの整備などに取り組むこと。その際、事業の選択と集中を図り つつ、援助の質的な強 化を図っていくこと。
 一、インフラ・システム輸出の推進や中小企業を含む民間企業の開発途上国への進出 の支援等を通じて、アフリカ諸国を 始め開発途上国の持続的成長を支え、併せて我 が国の成長にも寄与し得るようODAの活用を図ること。
 一、ODA事業の透明性を国内外で一層確保するとともに、事業の目的、内容、効果 や、環境、現地社会に及ぼす影響等
 についての説明責任をより高い次元で果たしていくこと。併せて、ODAの実施にお いてNGOなどの市民社会が果た してきた重要な役割に鑑み、今後のTICAD V のフォローアップメカニズムなどにおいて、各国政府や国際機関に 加えて、市民社 会 との連携・協働の取組を更に強化すること。
 一、青年海外協力隊事業、シニア海外ボランティア事業における民間連携ボランティ ア制度の充実、ボランティア事業へ の応募者増加に向けた取組の強化、青年海外協 力隊員の帰国後におけるキャリア形成、就職支援に係る施策の充実等を 推進し、開 発援助に携わるグローバル人材の育成とその活躍の場の拡大を更に図ること。併せ  て、国連開発計画(UN DP)、世界銀行等の国際機関における邦人役職員の更な る増強を含め我が国の人的貢献のより一層の拡充を図ること。
 一、アフリカ諸国、特にサブサハラ以南の国々では、大多数の国民が農業によって生 計を立てている実情に鑑み、農業技 術と生産性の向上、灌漑農業の普及と利活用促 進、農業専門家や指導者の養成、農産品の物流・流通インフラや市場の 整備など、 農業従事者の収入の安定と増大、更には域内食糧自給の向上を目指した取組を重点的 に支援すること。その 際、コメ増産技術支援、理数科教育、保健システム構築等の 取組との連携を強化すること。
 一、対アフリカ支援を更に効果的に実施するため、現地での援助体制の強化と多層化 を図ること。その際、現地大使館 及びJICA事務所の人員体制の拡充を図りつ  つ、国内NGOの育成とアフリカへの事業展開支援を併せて行うこと。
 右決議する。