先日、京都の大原神社に参拝しました。この大原神社の対岸には、「産屋」といって茅葺の切妻屋根をそのまま地面に伏せたような天地根元造という形式で造られた建物があります。古くは古事記・日本書紀にも記されているそうで、日本の産育の習俗として古くから使われており、大原神社の産屋も昭和23年まで実際に使われていたそうです。出産の折、十二把のワラを持ち込み、出入口に魔除けとして古鎌を吊り、七日間籠もって出産し、産後に身体を休めた安息の場所。今は利用されなくなっても、地元の方々は大切にこの産屋を守られています。