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2011年3月11日
【質問主意書】日韓、日露外相会談に関する質問主意書

・日韓、日露外相会談に関する質問主意書
(内閣参質177第96号)
(平成23年3月1日提出、政府答弁書3月11日)

前原外務大臣は、平成二十三年二月十一日からロシアを訪問し、ラブロフ外務大臣と日露外相会談を、また同月十六日には、外務省賓客として日本を訪問した金星煥外交通商部長官と日韓外相会談を行ったが、それぞれの会談につき、以下質問する。
一 日露外相会談が行われた後の同月十七日、ロシア外務省のルカシェビッチ報道官が記者会見で北方領土について、「日本とはどのような交渉もしない」と明言する一方、平和条約締結交渉については、領土問題に焦点を当てない形で継続する姿勢を示したと報道された。外相会談が行われた直後に、相手国がこのような表明をすることは、政府の外交調整力に不信を抱かざるを得ない。内外の諸情勢を勘案し、本年一月の施政方針演説で領土問題に触れなかったことも大きな原因である考える。ロシアは中韓両国に北方領土への企業の誘致などを呼びかけているが、政府は状況をどのように分析し、今後ロシアとどのように協議をしていくのか。また、前原大臣は、日露外相会談で、北方領土への企業誘致に関する露中韓協議の件におけるわが国の意向を具体的にどのように伝えたのか示されたい。

(政府答弁)
 政府としては、第三国の国民等があたかも北方四島に対するロシア連邦の管轄権を前提にしたかのごとき形で我が国固有の領土である北方四島に入域すること等は、北方領土問題に関する我が国の立場と相容れないものと認識している。外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは、関係国との関係もあり差し控えたいが、このような認識については、御指摘の日露外相会談後に行われた共同記者会見において、前原誠司外務大臣(当時)から明確に述べたところである。

二 日韓外相会談では、「前原大臣から、拉致問題の重要性を改めて指摘し、金長官からは理解と協力が示された」とされる。前原大臣は、拉致問題の重要性をどのように訴えたのか。また、その中で朝鮮半島有事の際の邦人の安全確保や救出につき具体的に言及したのかを示されたい。

(政府答弁)
 お尋ねについては、前原誠司外務大臣(当時)から拉致問題の重要性を改めて指摘し、金星煥外交通商部長官からは理解と協力が示されたが、外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは差し控えたい。

三 日韓外相会談では、「前原大臣から、竹島問題に関する我が国政府の立場を述べた」とされる。前原大臣が発言した内容と、その発言に対する金長官の回答を具体的に示されたい。また、二〇一〇年着工、二〇一三年完成予定で、竹島の北西一キロメートル地点に海洋科学基地の建設が計画されていること、二〇一〇年四月着工、本年末に完成予定の竹島西島における漁業者宿泊所の拡張改築工事について、前原大臣は金長官に抗議したのか。

(政府答弁)
 お尋ねについては、前原誠司外務大臣(当時)から竹島問題に関する我が国の立場を申し入れたが、外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは差し控えたい。

四 日韓外相会談で、前原大臣は日本の中学の教科書検定について話をしたとされるが、具体的にどのような話をしたのか示されたい。
右質問する。

(政府答弁)
 お尋ねの中学校教科書検定については話題となったが、外交上の個別のやり取りの詳細について明らかにすることは差し控えたい。