国会での活動報告詳細

2011年7月22日
【委員会 質疑】 参議院 予算委員会

参議院予算委員会 平成23年7月21日 

○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 この時期の二兆円規模の二次補正予算、本当に悲しくなります。これでは被災地、被災者、救われません。自民党は、町村委員長の下、十七兆円の第二次補正予算を作っております。産業振興、農林水産業の振興、被災者支援、町づくり。本当にこれでは、この二兆円規模では、避難所で今もおにぎりを食べ毛布の上に寝ていらっしゃる方を救うことはできないという、その痛みを心にお留めいただきたいというふうに思います。
 西日本への節電要請をなさいましたけれども、この要請も非常に稚拙でありますので、例えば道路の街灯、光とか、あるいは医療機関への需要とか、そうしたものまで節約して、事故が起きたり怖い思いをしていらっしゃる方がいらっしゃる。そこまで公共性の高いもの、安全性の高いものに関しては、そこまでの節電はしなくていいということをおっしゃった方がよろしいんじゃないでしょうかね。海江田大臣、どうですか。
○委員長(前田武志君) 海江田経済産業大臣、質問の趣旨はお分かりですか。(発言する者あり)
 山谷委員、もう一度質問の趣旨を。
○山谷えり子君 公共性、安全性の高い、例えば道路の街灯とか医療機関とか、これは、節電要請というのは公共性、安全性を基準に考えてほしいと思います。
○国務大臣(海江田万里君) 今委員からお尋ねのありました件については、これまでも、特に東北電力の管内というのはこれは大変被災地でございますので、そういうところで人々の命を守るというようなことが損なわれてはいけませんので、病院などについてはもう既に外してございますが、もう少しきめの細かなその措置が必要だということもございますので、これはいろんな委員から委員会で指摘を受けておりますので、もう一度精査をさせていただきたいと思っております。
○山谷えり子君 在日韓国人系金融機関の元理事から、外国人から菅総理は献金を受けておられました。政治資金規正法違反、刑事告発されています。
 七月七日、この予算委員会で、礒崎委員が領収書を出してほしいと、お金を返したとおっしゃられたので、私も質問通告いたしました。今日、領収書、当然お持ちでございましょうね。
○内閣総理大臣(菅直人君) 礒崎議員の要求につきましては、領収書は法令に基づき収支報告書に添付して総務省に提出をいたしますので、今年の提出の予定となっております。
 こういうものについてあえて要求をされるんでありましたら、過去のいろいろな事例等、今後のこともありますので、委員会と理事会において各党各会派で御議論をいただきたいと、こう思っております。
○山谷えり子君 これは理事会要求でございます。私も事前通告しております。もう一度。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) じゃ、ちょっと、ちょっと冷静にやって。(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) それでは、速記を起こしてください。
 ただいまの理事会の協議の結果に基づいて、総理に申し上げます。
 当委員会において、理事会で協議するというふうに前回申し上げました。理事の協議の結果を与党の筆頭を通じて総理の方に申入れをしてあるはずでございます。その申入れについては誠実にお答えをいただきたい、そのように申し上げます。
 それでは、山谷えり子さん。(発言する者あり)
 もう一度簡潔に今の質疑をしていただいて、総理に答えていただきます。
 山谷えり子君。
○山谷えり子君 今の委員長の説明のとおりでございますので、総理、お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 御理解をいただいていると思いますが、この件について、今回、返金という形で、それについて弁護士の方から返金をして、その返金をどういう形で法律的に処理をするかといえば、返金の時点での私の政治団体からの支出ということになりますので、その支出をきちんと総務省に提出をしなければならない手続になっております。
 そういう意味で、きちんと法律に沿ってその収支報告をし、そしてそれに領収書は当然ながら添付することになります。
○委員長(前田武志君) 山谷えり子君。(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
 それでは、議事を再開いたします。
 菅総理大臣、もう一度お答えください、的確に。(発言する者あり)お静かに願います。
○内閣総理大臣(菅直人君) たしか礒崎議員の方からの当時の質問に対して、ここに議事録がありますけれども、領収書は今は出さぬという意味ですか、まあこれは、じゃ理事会で引き続き協議をいたそうと思いますけどもと、こういう理事の議事録になっております。
 先ほども申し上げましたように、私が申し上げているのは、返金手続をしたものについては、政治団体の支出でありますので、それはきちんと政治資金規正法上にのっとって総務省に提出をするときにはその領収書も添付をするわけであります。そして、ここに、この議事録でありますように、理事会で御議論をいただくということについて私がこの場で、この場で何かお約束をしたということには議事録は全くなっておりません。
 是非、これ過去のいろんな事例もあります。過去にも似たようないろんな事例があります。私はきちんと総務省には提出をいたしますが、過去にいろんな事例がありますので、是非、今後のこともありますから、委員会や理事会において各党各会派で御議論いただきたいと思います。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
 議事を再開いたします。
 菅総理大臣に申し上げます。
 当理事会において協議した結果を与党理事を通じて申し入れたということであります。したがって、その申入れに対して、現時点で資料等提供できるものは何か、もう一度総理においてきっちり精査の上、当理事会に御報告、御提供をいただきたい。
 それでは、議事を……(発言する者あり)菅総理、今の私の委員長としての……(発言する者あり)御答弁願います。菅総理大臣。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、委員長の方から御指摘をいただきました。先ほど来、私、決して、議事録に沿って御説明をしているつもりですが、先ほどのところの前に、礒崎さんが、今領収書を提出してもらえますかという答弁を、ちょっと逆になりましたけれども……
○委員長(前田武志君) 菅総理、菅総理、ちょっと申し上げますが、理事会を代表して森筆頭が申し入れたはずでございますので、そちらに対して御答弁を願います。
○内閣総理大臣(菅直人君) はい。
 筆頭理事の方からそういう理事会でのお話があったということはお聞きをいたしております。それに対して、先ほど私の見解を申し上げたところでありますが、更に検討した上で、筆頭理事の方に私の、どうするか、どういう考え方かということをきちんと御報告をさせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) それでは、議事を続行いたします。山谷えり子君。山谷えり子君。
○山谷えり子君 検討する必要はありません。
 領収書をいつ出すのですか。
○委員長(前田武志君) ただいまの件につきましては、今委員長からここの理事会の結果を総理に要請をして、総理自身が今お答えになりました。したがって、議事を続行いたします。
 山谷えり子君、もう一度御質問いただけますか。山谷えり子さん。
○山谷えり子君 領収書はいつ出すのですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、委員長の方から理事会での御議論についても今お話がありました。そういうことも含めて、筆頭理事の方に私の方から、この件についてどのような対応をするか、あるいはどのような考え方でもって対応するか、きちんと御報告をさせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
 山谷えり子君。(発言する者あり)議事を続行いたします。
 菅総理、もう一度委員長の要請について御答弁を願います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 委員長から御指摘をいただきましたので、私として、もちろん筆頭理事からも以前といいましょうか前に理事会での御議論についてはこちらにも御報告をいただきました。そのことに関して筆頭理事の方に私の方から、この扱いについての考え方とその対処の仕方についてきちんと報告をさせていただきます。
○委員長(前田武志君) 山谷えり子君。(発言する者あり)議事を進行いたします。きちんとお答えしますと総理は答弁をされました。続行いたします。山谷えり子さん。──質問を続けてください。質疑を続けてください。(発言する者あり)山谷えり子君、山谷えり子君、質疑を続けてください。
○山谷えり子君 その検討結果、いついただけますか。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かに願います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 筆頭理事の方にはできるだけ早く御報告をしたいと思いますが……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かに。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今日、明日、週末でありますので、週明けのなるべく早い段階に御報告したいと思います。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 山谷えり子君、山谷えり子君、お続けください。
○山谷えり子君 十四日に弁護士を通じて返金したとおっしゃられましたが、実は十日に保土ケ谷パーキングエリアで返したとも言われております。
 日付が違うこと、あるいは何らかの理由で領収書を出せない、いつまでも引き続き検討ということで、私たちは何度もごまかされてまいりました。今の答弁では納得するわけにはまいりません。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 山谷えり子君、質疑を続けてください。(発言する者あり)山谷えり子君、もう一度質疑していただきます。(発言する者あり)ちょっと静かにしてください。
○山谷えり子君 私は質問しました。答えるのは菅総理の番です。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほども申し上げましたけれども、筆頭理事の方に、週明けできるだけ早い時期にどういう形で対応するか、それに対する考え方も含めてきちんと報告をさせていただきます。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) ちょっと速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
 議事を続行いたします。
 ただいまの質疑応答についてでございますが、予算審議を可及的速やかに終了するためにも、なるべく早く結果を出していただきたい。そのために両筆頭において場内協議を続けるように要請しておきます。
 それでは質疑を続けます。どうぞ。山谷えり子さん。山谷えり子さん。(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
 それでは、質疑を続けてください。質疑を続けてください。
○山谷えり子君 今日中に間違いなく出していただくということでよろしいですか。
○委員長(前田武志君) ただいまのことについては、委員長において、両筆頭でそのように進められるように協議を続けてください。(発言する者あり)
 速記を止めてください。
   〔速記中止〕
○委員長(前田武志君) 速記を起こしてください。
 それでは、委員会を休憩いたします。
   午前十時十分休憩
     ─────・─────
   午前十時四十六分開会
○委員長(前田武志君) ただいまから予算委員会を再開いたします。
 この際、理事懇談会の協議の結果について御報告いたします。
 理事懇談会協議の結果、先ほど、総理がなるべく早く報告をすると、当委員会に報告をするということでございましたが、その報告について方針を取りまとめ、本日夕刻までに与党理事を通じて当理事会に報告されますように要請いたします。
    ─────────────
○山谷えり子君 自由民主党、山谷えり子でございます。
 午前中の外国人からの献金問題については、一番最後に質問をさせていただきたいというふうに思います。
 菅総理は秋の国連総会へ出席の意欲と聞きますが、そのようなんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) どういうことでそういうことをおっしゃっているのか、もしかしたらそういう報道があったということでしょうか。
 現在のところ、その件について特に何か準備をしているということはありません。
○山谷えり子君 内閣の今支持率は直近で一二・五%、危険水域をはるかに超えてしまいました。反日活動家との民主党の関係、あるいは、構造的に民主党というのはおかしな政権ではないか、政権交代可能な二大政党の体を成していないのではないかと国民が思い始めています。
 その大きな一つに、北朝鮮の拉致の犯人たちと関係が深い政党、そこから派生した市民の会、ここに民主党からたくさんの献金が行っているということでございます。(資料提示)
 菅直人政治資金管理団体から六千二百五十万円、それから民主党の都連の方から六百万円、それから民主党の国会議員から鳩山前総理の一千万円を含む三千五百八十三万円、そのほかに地方議員、今分かっているだけでも一億円以上ということで、合計二億円以上の大変な金額が過激派の団体に行っている。この代表の酒井さん、斎藤まさしこと酒井剛、菅総理と三十年来のお付き合いだそうですが、どのような御関係ですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私に紹介をしてくださる先輩がありまして、そうした紹介の中で知り合いました。
○山谷えり子君 この市民の党から今年の春、三鷹市の市議会選挙にMさんという方が出馬されました。この方の父親は日航のよど号ハイジャック犯のリーダー、北朝鮮に投降したわけですが、田宮高麿、この田宮さんは亡くなる前に日本人の拉致二十人ぐらいしたとも言っております。母親は石岡亨さんと松木薫さんを拉致した実行犯の森順子でございます。
 こうした、菅総理は拉致対策本部長ですね、拉致問題、拉致の被害者を救出しなければいけないのに拉致の犯人側を応援している団体に民主党として献金をしている、この責任はどう感じていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先日、他の議員の衆議院の審議でも申し上げましたが、私は現在、拉致問題の本部の本部長という立場にあります。そういう中で家族会の皆さんを含めて、拉致被害者の皆さん、そしてその家族の皆さんに対し、その全ての方に一日も早く日本にお帰りをいただけるようにしていきたいと考えておりますが、なかなかそれが実現ができていないことについて大変申し訳なく思っているところであります。その点については真摯にお謝りをいたしたいと、こう思っております。
 今指摘のありました三鷹市議会に立候補した人物については、私全く承知をいたしておりません。そういう意味で、全く承知をしない、していないことについて何か私が謝るとか謝らないとかということにはならないと、このように思っております。
○山谷えり子君 拉致を支援する団体にこの巨額の寄附、よろしいんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、今三鷹の市議選のことについておっしゃったと思いますが、その人物については全く私承知をいたしておりません。その意味で、その人物がどういう人の、まあここには書いてありますけれども、父親とか母親がどういう人であるか、本人のことを一切知りませんので、その関係についても全く承知をいたしておりません。
○山谷えり子君 そのことを聞いておりません。政権をめざす市民の会になぜこれだけ巨額の金を寄附したかと、その目的、意図を教えてください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私の資金管理団体からのこの政権交代を実現する市民の会への寄附については、政治資金規正法にのっとってきちんと収支報告に記載をいたしております。寄附については、当時の党役職者として職務を果たすため、ローカルパーティー、政権交代の実現をめざす市民の会と党の活動の連携支援のために行ったものであります。
○山谷えり子君 意図と目的を聞いています。
○内閣総理大臣(菅直人君) 連携と支援のためのものです。
○山谷えり子君 この斎藤まさしさんはこの「新生」という機関紙を月に三回出しておられます。菅総理も若いころからずっと原稿を書いたりインタビューに答えたりしています。
 この中に、拉致の実行犯である田宮高麿とかそれから魚本公博という有本恵子さんを拉致された、そういう方たちが原稿を書いているんですよ。その方たちと三十年来のお友達ですね。どういう意図で多額の寄附をなさったんですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 投稿やインタビューということで申し上げますと、多くのいろいろな雑誌や多くのいろいろな新聞などにそうしたことを行ってきたところで、必ずしもどの時期にどういうものに投稿ないしはインタビューに答えたかということは全てをもちろん記憶をいたしているわけではありません。
 先ほど申し上げましたように、ローカルパーティー、政権交代の実現をめざす市民の会と連携支援のために寄附を行ったものであります。
○山谷えり子君 このようなことをもしも知って、前から知っていたと思いますが、今どんなお気持ちですか、結果として。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げておりますように、私がこの団体に寄附をしたのは、そうしたローカルパーティーのこの市民の会と私が民主党の党の役職者の職務を果たすために連携支援のためのものであります。
○山谷えり子君 市民の党の横浜市議は、議場から国旗を引きずり下ろしたり議長席を占拠したりして、地方自治法上最も重い除名処分、失職をしております。このような政党に平成十九年から二十一年にかけて合計二億円以上民主党が寄附した。どういうことですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 同じ答弁で恐縮でありますけれども、このローカルパーティーとの間での連携支援のためのものであります。
○山谷えり子君 拉致の実行犯とずぶずぶの関係のパーティーに寄附してよかったと思っていますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私自身、そういう政党、そういうグループであるということは承知をいたしておりません。ですから、そういう団体ということは承知をいたしておりませんでした。
○山谷えり子君 機関紙に一緒に載っていて承知していないも何もないものだと思いますが、今はどう思っていますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど来申し上げていますように、私もいろいろなところのインタビューを受けたりいたしますので、そういった団体ということの理解は少なくともいたしておりませんでした。
○山谷えり子君 野田佳彦大臣、このときあなたは広報委員長、民主党の役員でした。こんなに巨額の金が行っていること、当然御存じでしたよね。どう思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(野田佳彦君) いえ、広報委員長でしたが、そういうお金の流れは知りませんでした。
○山谷えり子君 今はどう思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(野田佳彦君) きちっと説明をしながら、納得できるものなら納得していただけるようにすることが必要だというふうに思います。
○山谷えり子君 野田大臣、納得なさっていらっしゃるんですか、菅総理の説明で。
○国務大臣(野田佳彦君) まだ頭の中で整理はできていません。
○山谷えり子君 原敕晁さんという日本人を辛光洙という方が拉致しました。韓国で捕まって死刑判決を受けた昭和五十五年の拉致事件です。菅総理は助命嘆願書に署名なさいました。うかつだった、知らなかったと言いますが、田さんからこれ頼まれたことですね。田英夫さんです。
○内閣総理大臣(菅直人君) この件については、テレビ番組でもかつて安倍晋三議員からも指摘があり、また国会の場でも岸議員からも指摘があり、その都度私の方できちっと説明をいたしております。
 つまり、当時、たしか社会党が中心になって、日本国内の在日韓国人の方が韓国に行っていわゆる民主化運動の活動で、たしか全斗煥政権だと思いますが、逮捕され、いろいろな弾圧を受けていたと、そういう趣旨に鑑みて、その関係者、つまりそうした弾圧を受けていた人たちの救済の署名集めを社会党を中心に行われました。
 私は、当時、社民連という政党で、党首は田英夫さんでありました。社会党の多くの議員と、そして私の属していた社民連と、それから公明党からも何人かの議員の方がそういう趣旨だという前提で署名をいたしました。しかし、その中に今御指摘のような拉致犯人が属していたということが判明をいたしましたので、それは私の趣旨とはもちろん全く違うわけでありますけれども、そういう人物が入っていたことを私自身知らなかったとはいえ不注意であったということで、私の不注意を含めておわびを申し上げたところであります。
○山谷えり子君 この市民の党の代表の斎藤まさしこと酒井氏は、田英夫さんの娘婿ですね。そこに今も二億円以上。今の答弁通用しませんよ。もう一回おっしゃってください、真面目に。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私は、斎藤まさしという人物は、先ほど申し上げましたように、かなり以前に紹介をされて知っておりますが、その方がどういう方の御主人であるかということは私は存じておりません。
○山谷えり子君 それも信じられませんが。
 この市民の党や平和と民主運動、市民の会、事務担当職が同じなんですが、この方は今現役の民主党の国会議員の秘書もしていらっしゃいますね。ということは、市民の党と民主党はもうずぶずぶの関係ということですね。御存じですね、それ。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今御指摘の点、私自らは調べておりませんので、まだ確認をいたしておりません。
○山谷えり子君 民主党は、平成十四年、在日本朝鮮青年商工会中央常任幹事会からパーティー券を三十万円買っていただいております。
 江田五月さんも辛光洙の助命嘆願書に署名していらっしゃいますが、今どう思っていらっしゃいますか。
○国務大臣(江田五月君) 正直に申し上げてほとんど記憶がないんですが、しかし、今、菅総理大臣が説明されたそのとおりだと思っておりまして、大変申し訳なく思っております。
○山谷えり子君 先週、私は、拉致議連副会長ですけれども、家族会、救う会の皆様と訪米をいたしました。内容は塚田委員がおっしゃられたとおりでございますが、先日の古屋議員との衆議院の予算委員会のやり取りで、菅総理は、家族会に謝る気持ちはないのかと古屋議員が三回お聞きになられたのに、三回ともはぐらかして答えられませんでした。今日、この場で謝っていただきたいと思います。
○内閣総理大臣(菅直人君) 家族会の皆さんに、私が拉致問題の対策本部の本部長という立場にある中で、残念ながらまだ日本に関係者の皆さんをお帰りいただくことに実現ができていないことについては大変申し訳なく思っております。
 衆議院における審議の中でお話があったことは先ほどの三鷹市議選に関しておっしゃったものですから、そのことについては特に私の承知をしていないことでありますので、そういった承知をしていないことについて何か謝るとか謝らないとかということにはならないということで申し上げたので、私としては、家族会の皆さんに十分なそうした結果が出せていないことについては大変申し訳なく思っております。
○山谷えり子君 拉致実行犯とずぶずぶの関係の団体に民主党は二億円以上寄附しているということに対して、家族会の皆様に申し訳ないと思っていらっしゃいませんかと聞いているんです。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、私にはこの三鷹の方のことを言われたので……(発言する者あり)いや、いや、ここにも三鷹の中のことが書いてあるわけです。ですから、私は、そうした、何といいますか、拉致に関連した人がこの党の関係者であるということについては、本当のところ承知をいたしておりません。
○山谷えり子君 何度も繰り返すの嫌ですので、委員長、ちょっと通訳してさしあげてください。
○委員長(前田武志君) もう一度、それでは質疑をしてください。山谷えり子君。
○山谷えり子君 拉致実行犯とずぶずぶの団体に二億円以上寄附をしているという民主党が、これに対して家族会に申し訳ないと拉致対策本部長菅総理は思われませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) そうした関係にある、あるいはあったとすれば、それは大変申し訳ないことだと思います。ただ、そういう関係にあったということについて私自身が認識をしていないものですから、今申し上げたわけです。
○山谷えり子君 よくそういう平気でうそをおつきになられる。あきれております。
 今日、家族会の事務局長の増元さんに来ていただいております。増元さん、今のやり取りをお聞きになられていかがですか。
○参考人(増元照明君) 家族会の事務局長をやらせていただいております増元です。
 まず、この場で発言の機会をいただいた山谷先生、そして委員会の皆様にお礼を申し上げます。さらに、先般、家族会、救う会で訪米した際、御同行いただいた平沼議連会長、そして国会議員の皆様、さらに政府から拉致担当の副大臣も御同行いただき、そして在米大使館始め政府の方たちに御尽力いただいて、一定の目的を達し、幾らかの成果を得たことを非常に感謝申し上げたいと思います。
 それはさておきながら、私たち家族会が結成されたのは平成九年です。それ以降、私たちは、日本の社会のやみというか、政治のやみというか、そういったものに翻弄され、そして痛め付けられてこの十三年という長い年月を過ごし、いまだに家族を取り戻すことさえできない状況なんです。
 そのやみというのは、なぜか分かりませんけれども、私たちが北朝鮮に拉致された家族を取り戻してほしいという気持ちを訴えているその横で、赤い旗を振った人たちが、強制連行の人たちはどうするんだとか、北朝鮮に対し、朝鮮半島に対して私たちがやったことをどう考えるんだとか、私たちの方に対して非難の言葉を投げかけられました。それは本当なんでしょうか。私たちの願いは、家族が本当に家族として日本で、この繁栄した日本で彼らがいまだに享受していないこの日本の繁栄を一緒に過ごしていたいという思いだけなのに、果たしてそれがイデオロギーの言葉で打ち消されるような状況が本当に我が国の在り方なんでしょうかという思いで闘ってまいりました。
 そして、いまだにこの拉致問題に対しては、イデオロギーで反対される方、鎮静化される方がまだいらっしゃいます。でも、その中でも今回、私が訪米する前に産経新聞に掲載されました菅総理の資金管理団体から、この市民の会、市民の党への、市民の会の献金問題、本当にこれあっていいものだろうか。これが、私たちがこれまで闘ってきて、そしてようやく北朝鮮金正日総書記に拉致を認めさせる流れをつくったこの流れの中で、再びまた私たちが闘わなければならないやみが生じているのではないかという危惧を私は今現在考えています。
 昨日、拉致被害者家族の代表それから前代表夫人とお話をすることができました。代表は、この拉致問題を政争の具ではなくて本当に解決するために皆さんで一緒になってやっていただきたい、もうそれだけなんだということをおっしゃっておられました。早紀江さんは何を信じていいのか分からないよねというふうにおっしゃいました。この報道を聞いて、本当に私たちの家族を取り戻してくれる政府であるのかどうか、信じていいのかどうか、この報道を聞いて吐き気がするほどもう具合が悪くなったというふうにおっしゃっておられます。
 総理は、先ほどの山谷議員の質問の中にもありました辛光洙の事件で、江田法務大臣とともに助命それから釈放嘆願書に署名されておられました。そのときのお話として、うかつであったというおわびをされました。家族会そして私たちは、過去のことは問わない、もう被害者救出のために共に一生懸命やっていただければそれでいいということで、あのときには了承いたしました。
 それが平成十九年―二十一年の間に、総理の資金管理団体から、このような石岡亨さんや松木薫さんを拉致した実行犯の、しかもその実行犯である森順子さんの息子、この方たちは日本に帰ってこられております。彼らは恐らく自由な発言権を持っておられますし、自由な意思を持っておられますから、この日本で立候補することも自由でしょう。しかし、彼らはいまだにこの拉致の問題に関して彼らが行ってきたことを明確にしていないということは、彼らはいまだにその北朝鮮で受けた教育、そして彼らがこれまで行ってきた日本革命というその思いをまだ一心に持っておられる方たちだと思います。それを知っていらっしゃらなかったとしても、その方たちを擁立した団体に対して総理の資金管理団体から多額の献金がなされているということ、これは我が国のためにも明確にしていただかなければならないと思っています。
 私の父は九年前に日本を信じると言って死んでいきました。その日本というのはどういう日本なんでしょうか。三十数年間も日本国民が拉致されていまだに取り戻していない、そう弱い日本ではなかったはずです。父が信じた日本というのは、すぐ私たちの家族、国民の命を救出できるような国を、それを信じて死んでいったんだと思います。そういう国づくりを皆さんにしていただきたいし、そういう国であるということを国民の前に知らしめていただきたい。
 私の姉は拉致されて三十三年になります。彼女の人生三十三年間、本当にあの北朝鮮というむごい土地で暮らさなければなりませんでした。その彼らのむごい人生を送らなければならなかった代償、それは何だったんでしょうか。彼女たちに私は自分の人生は無駄だったというふうには感じてほしくありません。彼女たちが、彼女たちの犠牲によってこの国が強い国でまともな国であるという、そういう国にしていけるような状況になったということを、拉致被害者皆さんのおかげでこの国が本当に日本であるための流れをつくったんだというその思いを彼らに感じていただきたいんです。彼らの犠牲を無駄にしていただきたくない、その思いが非常に強い現在であります。
 先ほどから総理は、一応、分からなかったとか知らなかったとかおっしゃいました。これは辛光洙のときと一緒でしょう。が、過去は問いません。しかし、二度目のこういうような状況に対して、やはり総理として明確に、国民の前にその意思とその意図を明確にしていただくことが、この国が今後どのような国になるのかということを国民の皆さんにも考えていただく良い機会になると私は考えております。
 最後にお願いですが、このブルーリボンバッジは北朝鮮いじめのシンボルではありません。北朝鮮に対する圧力を掛けよというシンボルではありません。拉致被害者を、北朝鮮にいて、そして今なおふるさとに帰りたいという思いを胸にしている拉致被害者を救出したい、助けてあげたいというシンボルです。是非、国会議員の皆様にも、多くの皆さんがこのブルーリボンバッジを付けていただいて、そして毎朝このブルーリボンバッジを付けることによって、今現在も北朝鮮に多くの、百人以上と言われる多くの拉致被害者が存在し、日本へ救出されることを、日本の救出を待っているという現実をいつも考えていただきたいんです。
 確かに、日本では大きな問題やそしていろいろな問題が散在しています。その中で、皆様方もお忙しいでしょうけれども、この拉致という問題は解決されていない問題であるということ、そして国民の命が懸かっているという問題であるということ、国民が今助けを求めているという問題であるということを国会議員の先生方は、是非、毎日ブルーリボンバッジを付けることによって考えて、そしていろいろなことを皆さんで御議論いただきたいと思っております。
 今日は、僣越ながらこの場でこのような話をさせていただき、ありがとうございました。
○山谷えり子君 今の増元さんの言葉、また横田早紀江さんの何を信じていいのか分からないというこの事件を知ったときの言葉、菅総理はどのように受け止めていらっしゃいますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) この拉致事件というものが我が国の主権を侵すと同時に、まさに人権の最大限の侵害である、そういう事件を防げなかったこと、あるいはそれが、帰国をされることがまだ全ての人に関して実現できていないこと、大変申し訳なく思っております。
 私もこの対策本部の本部長になって、現在、中野大臣に担当していただいておりますが、それぞれのときに関係者から報告をいただいております。何とか帰っていただけるような状況を生み出せないかということでそうした関係者と話すこともしばしばありますが、現時点ではなかなか大きな進展が見出せないでいるということについて、大変申し訳なく思っております。
 私の政治行動について、過去において、先ほど御指摘のありました辛光洙という人物についての私の間違った形での対応など、いろいろと御迷惑をお掛けいたしました。今日御指摘いただいたことについても、私は本当にここで書かれているこの右側の、こういう形で関係をしているということは、私自身はこれまできちんとは認識をしておりませんでしたが、今日の御指摘もいただきましたので、もう一度、そうしたことがあるのか、もしあるとすれば、そうした関係の濃いところとの政治的なお付き合いは控えてまいりたいと、こう思っております。
○山谷えり子君 どんな団体か知らなかったところに二億も寄附したということに関して、そして家族会の皆さんへの謝罪、これは今日もないんですね。ついにいただけないんですか。なぜですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、こういった団体がそういう関係があるということ、そのことを私は知りませんでしたが、そういうことがあるとすれば、あるいはあったとすれば、そうした団体との言わば連携といった活動をしたことについて、大変申し訳なく思っております。
○山谷えり子君 公安調査庁にお聞きします。
 この松木薫さん、石岡亨さんを拉致した国際指名手配中の森順子さん、この方は今どこにいらっしゃいますか。
○政府参考人(尾崎道明君) お尋ねの人物につきましては、現在、北朝鮮にとどまっているものと承知しております。
○山谷えり子君 菅さんが仲の良いこの「新生」という機関紙を作っている主筆、このところに原稿を書いている魚本公博、安部公博は今どちらにいますか。国際指名手配中ですね。
○政府参考人(尾崎道明君) お尋ねの人物につきましては、現在、北朝鮮にとどまっているものと承知しております。
○山谷えり子君 よど号ハイジャック犯の子供たちというのは全部で何人ぐらいいらっしゃいますか。
○政府参考人(尾崎道明君) いわゆるよど号グループの子女につきましては、全員で二十人と承知しております。
○山谷えり子君 こうしたことは御存じでしたよね、菅総理。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今、個々の方がどこにいるといったようなことについて私自身個別に知っていたかということを言われますと、個別に全てを承知しているわけではありません。
○山谷えり子君 政府認定の人間の拉致実行犯がどうなっているかすら知らない、拉致対策本部長失格だと思いませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 先ほど申し上げましたように、私としては、家族会からもいろいろな要請をいただく中で、どのようにすれば日本に帰ってきていただくためのいろいろな手だてが前進するのか、いろいろな方がこういうパイプがあるあるいはああいうパイプがあるからそこでしっかり話をすればいろんな可能性があると、そういうことを言ってくださる方もあります。そういう関係についても場合によっては関係者にいろいろと問合せをしたりいたしておりますけれども、現在のところ、大きな形での解決の方向には残念ながらまだ道筋は見えておりません。
 そういったことを私としては拉致担当大臣と連携をして全力を尽くしてまいっていくのが私の本部長としての仕事であろうと、こう思っております。
○山谷えり子君 鴻毛より軽い言葉をいただいた思いがいたします。
 昨年の十二月に拉致議連、私は菅総理の隣の隣に座っておりましたが、家族会の皆さんとお会いしたときに、朝鮮半島にもしも何かがあった場合、自衛隊を救出に出していきたい、そのために韓国と話をしたいと菅総理はお話になられました。自民党は自衛隊法の改正をそのために出しております。しかし、菅総理は全く審議に応じようとしないどころか、何日かたって、家族の皆さん、私たちにその発言さえ否定なさいました。覚えていらっしゃいますか、それ。
○委員長(前田武志君) 菅総理大臣。予定の時間が相当超過しておりますので、簡潔に御答弁をお願いいたします。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私がそういう趣旨の発言をしたことは覚えております。
○山谷えり子君 そして、取り消したことはどうですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) つまり、我が国と韓国との関係の中で自衛隊というものを韓国に受け入れてもらうためには、やはりそれなりのいろいろな配慮といいましょうか、そういうものが必要でありまして、つまり何かあったときにそうしたことができる状況をつくらなければならないという趣旨では、決して何か撤回したとかそういうことではありません。
○山谷えり子君 そういう状況をつくってから発言するのが総理大臣というものでございます。
 増元事務局長、今の総理の発言を聞かれてどうですか。
○委員長(前田武志君) 増元参考人。時間が相当過ぎておりますので、御簡潔にお答えください。
○参考人(増元照明君) 一昨日も報道にありましたけれども、田口八重子さんが今重病で入院しているというこの報道が事実だとすると、一刻も早くやっていただかなければならない状況なんです。その中で、何となく回答をはぐらかすというようなそういう姿勢ではなくて、総理としての強い意思で、姿勢でこの拉致問題を引っ張っていただければ本当に有り難いと思っております。
○山谷えり子君 昨年九月の党の代表選で菅総理は代表になられたわけですが、民主党の党員、サポーターも投票できます。民主党の党員、サポーターは外国人でもオーケーです。党員は六千円、サポーターは二千円でございます。野党のときならともかく、与党の代表ということは、首相、総理になるということです。日本の総理が外国人の投票によってその道を開いていく、これは憲法違反だと考えませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 代表選挙規則について、従来は、政治資金規正法や他党の在り方も含めて、今御指摘の形で外国籍の方も党員になることを認めてまいっておりました。
 しかし、今回、現在議論しているこの代表選挙規則の中で議論がなされております。一般的に、党員投票を含む代表選は昨年の九月に行われて、次は来年の九月ということになっておりますので、それまでには一定の結論を出すべき問題だと、このように認識しております。
○山谷えり子君 指摘されたのは二年前です。議論しているといっても、民主党の議員さんに聞きましたが、どこで議論しているか分からない、結論を出さない。つまり、外国人を党員、サポーターにしておきたいのが民主党の体質ですね。
○内閣総理大臣(菅直人君) つまり、現在、幹事長のところで代表選挙規則の検討に入っております。任期の途中の場合は両院総会で決めますので、党員、サポーターを含む代表選は行われるとして二年置きですので、私が幹事長の方にお聞きをいたしましたら、まだ結論は出ていないけれども、少なくとも次回、党員、サポーターを含む代表選が行われるまでにはそうした指摘も含めてきちんと対応していきたいと、そのように幹事長も言っておりましたし、私もそうすべきだと思っております。
○山谷えり子君 反日活動家と手をつなぎ、そして外国勢力の介入を容易に招くことをわざとしながら、今の政権というのは官邸に居座り続けているわけですね。
 この指摘、気に入りませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 気に入る、気に入らないというよりも、事実とは違っていると思います。
○山谷えり子君 どこが違っていますか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 山谷さんの認識は、それ山谷さんの認識としておっしゃるのは自由ですけれども、私の認識とは違います。
○山谷えり子君 多額のお金をそうした団体に寄附して、党員、代表、外国人登録のままにわざと結論を出さない、そのことを言っています。
○内閣総理大臣(菅直人君) 今申し上げましたように、党の代表選挙の投票権あるいは外国人、日本に住んでおられる外国人にどういう権限を認めるか、いろいろ議論があるわけでありまして、その山谷さんのような判断もありますし、そうでない判断もあるわけでありまして、それを山谷さんの判断でおっしゃることは自由でありますが、私と必ずしも全てが一致しているわけではありません。
○山谷えり子君 領土問題、主権侵害が民主党政権になってから起きてきています。国民の皆様はこのやり取りで民主党政権の深いやみというものを実感なさったんではないかと思います。
 先週の土曜日の午前中、菅総理は何をしていらっしゃいましたか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 午後の福島視察に備えて、そのいろいろな関係の連絡をいたしておりました。
○山谷えり子君 十六日の午前中、日本体育協会百年の記念式典、大変重要な式典です。IOCのロゲ会長、そして何より天皇皇后両陛下が御臨席くださった、そこに菅総理は二日前にドタキャンをして福山官房副長官を代理スピーチさせたんです。これはどういうことですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私の認識でドタキャンということには理解をいたしておりません。
 ロゲ会長はその前日、多くの委員の皆さんと私のところに表敬に来られました。そういう中で、当日は他のいろいろなことがありまして、そうした形で副官房長官に出ていただきましたが、私、細かい日程上の経緯は知りませんが、私の立場でドタキャンというふうには認識いたしておりません。
○山谷えり子君 天皇陛下御臨席の立派な式典に、国民統合の象徴でいらっしゃいます天皇陛下です、その会に、総理、出席するのは当たり前じゃないですか。もう一度お答えください。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私も、天皇陛下あるいは天皇皇后陛下が出席をされることで、総理として出るべきものについては、できるだけこの間出ているつもりであります。
 今回のことについて、私としては、その午後の準備等を含め、またロゲ会長にはその前日お会いしたことも含めて、そうした判断をいたしたところであります。
○山谷えり子君 ロゲ会長のスケジュールも……(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) お静かにしてください。
○山谷えり子君 突然変更させて菅総理はお会いになったんですよ。随分傲慢な態度ですね。いかがですか。
○内閣総理大臣(菅直人君) どういう意味で傲慢だと言われているのか、よく分かりません。
○山谷えり子君 今上陛下は第何代でいらっしゃいますでしょうか。
○内閣総理大臣(菅直人君) たしか百二十五代に当たられると思います。
○山谷えり子君 平成二十一年の天皇陛下御即位二十年のとき、菅総理は副総理として天皇皇后両陛下の横で居眠りをしていらっしゃいました。とんでもないことだったと思いませんか。
○内閣総理大臣(菅直人君) 私として、目をつむっていたことはあったかもしれませんが、居眠りをしていたということはありませんでした。
○山谷えり子君 菅総理は三連休の十六日の午前中、天皇皇后両陛下の御臨席の式典を出席なさいませんでした。そして、次の日も次の日もお休みをなさったんですね。本当に不遜な、国民の思いを全く分かっていらっしゃらない行動だというふうに思います。
 国旗・国歌法にどういう気持ちで反対なさったんですか、菅総理は。
○内閣総理大臣(菅直人君) 国旗・国歌法については、もう長い経緯について何度も御説明申し上げましたが、そのときは党として国旗についての法律を対案として出しましたけれども、結果としてそれが採決をされない中で、党として自主投票にいたしたと記憶いたしております。
○山谷えり子君 枝野官房長官はどうして国旗・国歌法に反対なさいましたか。
○国務大臣(枝野幸男君) これは、私の法律家としての感覚では、一般の方とちょっと違うかもしれませんが、国会による明文法と、それと慣習法ではどちらが強い法であるかと。国会における明文法は衆参両院の二分の一で変えることができます。しかし、我が国の国旗が日の丸であり国歌が君が代であるということは、国会の多数をもっても変えられない、むしろ定着した慣習であると思っておりまして、こうした定着をした慣習についてあえて明文法にするということはむしろ強い慣習法としての効力を弱めることになると、私はそう考えましたので、あえて明文法にせずに、慣習法としてより強い力を持つべきであるというふうに考えて反対したものであります。
○山谷えり子君 江田法務大臣はなぜ反対なさいましたか。江田法務大臣。
○委員長(前田武志君) 江田法務大臣、簡潔にお願いいたします。
○国務大臣(江田五月君) これは、民主党が修正案を出しまして、その修正案が否決されましたので、反対いたしました。
○山谷えり子君 大畠国土交通大臣はなぜ反対なさいましたでしょうか。
○国務大臣(大畠章宏君) 私は学生時代から剣道部でありまして、常に国旗に対しては敬意を表しておりました。したがいまして、世界中でもすばらしい国旗だと思っております。
 ただ、法律で決めると、こういう以前に、私は国民からまさに信頼と尊敬を受ける国旗・国歌でおってほしいと思っておりまして、法律というのがなじむのかなじまないのか、私は非常に迷いました。迷った結果、そのような決断になったわけであります。
 国旗であれば、私は当然ながら賛成をいたしました。国歌というものが、非常に重要なものでありますが、様々な歴史があります。そういう意味で、みんなが理解しやすい国歌というのもあっていいのではないかと、そういうものをいろいろと逡巡しながら、最終的には御指摘のような判断に立ったわけであります。
○山谷えり子君 海江田経済産業大臣はなぜ反対でしたか。
○国務大臣(海江田万里君) 私は枝野さんと同じ考え方です。
○山谷えり子君 いろいろな答弁がありましたが、日本の国柄、心というものを本当に愛していらっしゃるんだろうか、理解していらっしゃるんだろうかということを今感じております。
 浜岡原発を止めて、そして突然ストレステストをすると言って電力の需給状態をめちゃくちゃにして、産業基盤を壊して、経済活動を壊して、そして革命をしようなんていう、市民運動家の菅直人は今もそんなふうに考えていらっしゃるんですか。いかがですか、最後に一言。
○委員長(前田武志君) 時間が過ぎておりますので。(発言する者あり)
 時間が過ぎております。御答弁を求められておられるんですか。
○山谷えり子君 はい。一言で結構です。(発言する者あり)
○委員長(前田武志君) 会場がやかましくて質疑が聞こえておりません。もう一度、簡潔に。
○山谷えり子君 浜岡原発を突然止めて、いきなりストレステストをやると言って電力の需給を逼迫させ、主要百社の社長たちのアンケートでは、これから三年、四割を……
○委員長(前田武志君) もう既に相当過ぎております。短くおまとめください。
○山谷えり子君 四割が海外に転出しようかと言っている。
 一に雇用、二に雇用、三に雇用と言いました菅総理です。一に失業、二に失業、三に失業、そうした状況をもたらそうと市民活動時代に夢見られていたんですか。
○委員長(前田武志君) 山谷えり子委員、短く。
○内閣総理大臣(菅直人君) 再生可能エネルギーをどんどん拡大していくことは、私は日本の経済にとっては大きなプラスになると思っております。
○委員長(前田武志君) これにて山谷えり子君の質疑は終了いたします。
○山谷えり子君 ありがとうございました。