2004年度活動報告

参議院 少子高齢社会に関する調査会
平成16年11月17日(水曜日)

 出席者は左のとおり。
会 長 清水嘉与子君
理 事 中島 啓雄君
中原  爽君
山谷えり子君
神本美恵子君
羽田雄一郎君
山本 香苗君
委 員 荒井 広幸君
荻原 健司君
狩野  安君
後藤 博子君
坂本由紀子君
関口 昌一君
小川 勝也君
岡崎トミ子君
加藤 敏幸君
島田智哉子君
柳澤 光美君
山本 孝史君
蓮   舫君
山本  保君
鰐淵 洋子君
小林美恵子君
副大臣  
内閣府副大臣 林田  彪君
厚生労働副大臣 衛藤 晟一君
国土交通副大臣 蓮実  進君
大臣政務官  
文部科学大臣政務官 下村 博文君
以下略

(抜粋)
- 山谷えり子君
 自由民主党、山谷えり子でございます。
 どうもありがとうございました。文科省にお聞きします。
 少子化社会対策大綱、平成十六年閣議決定の中に、生命の大切さ、家庭の役割等についての理解、生命の尊厳、命の継承の大切さについての理解を深めるとあります。全く賛成でございます。しかしながら、先週もちょっと申したんですが、家庭科の教科書がもう家庭崩壊かのような記述が非常に目立つ。例えば、浮気の権利があるとか、離婚とか、シングルマザーを勧めているとか、あるいは祖母と孫を断ち切るような記述があるとか、平成八年の検定ではちょっと通らなかったようなものが直近の検定で通っております。
 これは、男女共同参画は進めなければいけませんけれども、男女共同参画基本計画ができて、女性の自己決定権の拡大が品位やバランスを欠いた形で教科書に書かれるようになってしまったのではないかというふうにも思えます。
 また、性教育についても、過激な性教育の記述が小学校の一年のものから見られます。副読本とかプリントでとんでもない記述あるいはイラストを使って教えております。
 また、中学三年、全国の全員、百三十万人に配られ始めて、私が不適切だから回収してくれと申したラブ&ボディBOOKの中には、「日本では中絶することが許されている。」、「日本のお医者さんの中絶手術の技術は信頼できるけど、」と書いてあります。また、教科書にも中絶を基本的人権の一つと書いております。
 このような記述というのは、少子化社会対策大綱と照らし合わせてみて不適切ではないかと思いますが、検定に合格した教科書ですからなかなか言いにくいかもしれませんが、是非大綱と照らし合わせての御所見をいただきたいと思います。
 それから、二つ目。
 文科省の取組に、若年失業者、フリーターの増加、勤労観を身に付けるとあります。これも私、大変に賛成でございます。受けるより与える方が幸せでございます。役に立つ喜びを体験してほしいと思います。その中で、キャリア教育実践、専修学校を活用するプログラムの充実、体験活動などに予算が付いている、あるいは新規予算が付く。どのように展開していくおつもりか、お聞かせください。
 また、三番目。
 これは厚生労働省になるのでしょうか、少子化社会対策大綱の中にいいお産の普及というのがございます。私、新聞社にいたころに、お産のインタビューをかなりしたことがございます。非常に冷たい状況で、人間らしい温かさがない、あるいは母子がすぐに引き離されたり、おっぱいが出ないのに乳房のマッサージもないというような形で、今、人間らしい温かさと、哺乳する人としての生物学的な理にかなった出産の体制になっておりません。妊娠、出産のお母さんたちは、多分、相談するというよりも、その辺の出産時のこの体制というものの、以前のような温かい出産、それから生物学的な理にかなった体制サポートというのを求めているんだろうと思いますけれども、その辺の調査とかデータというのはあるんでございましょうか。
- 政府参考人(山中伸一君)
 文部科学省の審議官の山中でございます。
 山谷先生の今のお話でございますけれども、教科書での家庭についての記述というふうなところの趣旨でございますけれども、今の学習指導要領の基になりました教育課程審議会の答申におきまして、男女共同参画社会の推進あるいは少子高齢化等への対応を考慮して、家庭や生活の営みを人の人生とのかかわりの中で総合的にとらえる、あるいは、家庭生活を主体的に営む能力と態度を育てることを尊重するというふうな視点で高校の家庭科についての指導要領も作られているところでございます。
 そういうことを反映いたしまして、例えば高等学校の家庭科でございますけれども、人の一生と家族・家庭、あるいは子供の発達と保育、福祉、あるいは高齢者の生活と福祉、そういうふうな点について学習するということとされているところでございます。
 家庭について、その役割というものが十分に教えられていないんではないかという点でございますけれども、例えば高等学校の家庭総合の教科書では、家庭あるいは家族の機能ということで、家庭では子供を産み育てるという機能を果たしている。あるいは、家庭は子供を産み育て、社会に新たな成員を送り出すという、社会に対する役割を果たしている。あるいは、子供を産み育てるという点につきましても、家族のきずなを強めるという側面を持って、また次の世代を担う人間を育てるという側面を持っているといったような記述がなされているところでございます。
 先ほど先生幾つか御指摘ございまして、私もすべて読ませていただいたところでございますけれども、例えばシングルマザーの記述がございますけれども、これは、子育てにかかわる社会の役割という中で、今いろんな形の子育てをする形ができている。母子家庭あるいは父子家庭あるいはシングルマザーなど、様々な家庭の子供たちであっても健やかに育つことができるように、行政、企業、家族、個人が努力していかなければならないと、いろんな家庭の子供たちに対して、社会、企業、いろんなところで配慮しなければならないという記述がございまして、それが本文でございます。
 そこで、注釈といいますか、米印が付いて、そこの外の枠のところでそのシングルマザーという言葉について説明しておりまして、そこの中で、シングルマザーとはどういうふうな人のことを言うのかということについて、従来は未婚の母という言葉が使われてきた、しかし最近は、法律的に結婚せずに、子供を産み育てることを自らの意思で選び取って母親になる女性を未婚の母、シングルマザーと呼ぶようになっていると、こういうことで、注釈ということで書いておりまして、高校生にシングルマザーになることを勧めるような記述にはなっていないというふうに考えているところでございます。
- 政府参考人(伍藤忠春君)
 いいお産ということでございますが、二〇〇一年から二〇一〇年にかけて今私ども進めております健やか親子21という、こういう国民運動でありますが、その 中で、妊娠・出産に関する安全性と快適さの確保、それから不妊への支援というのを一つの大きな柱にしておりまして、その中で、妊産婦死亡率を半減すると か、あるいは産後うつ病の発生率を減少すると、こういった目標を立てていろいろ、例えば周産期医療のネットワークを整備するとか、そういった具体的な施策 を進めておるところでございます。
 それから、これと併せて、厚生労働科学研究という研究費がございますが、この中で今、複数年次にわたって、研究調査の中で、先ほど御指摘のありましたよ うなお産の具体的な安全性とか快適性、こういったものについてどういうことを求めておるかといったことも調査をしながら、どういったお産の体制を整備すべ きかと、こういったことを現場の臨床医も含めて研究をしていただいているところでございます。
- 政府参考人(田中壮一郎君)
 文部科学省の生涯学習政策局長でございますが、先ほどの若者の就労支援につきましての文部科学省の取組でございますけれども、文部科学省といたしまして も、昨年六月に取りまとめました若者自立・挑戦プランに基づきまして、本年度からは、お手元の資料の二つ目のところにございますけれども、専修学校を活用 した若者の自立・挑戦支援事業というようなことで、正規の雇用を目指しながらそれが得られないフリーター等の能力向上のために、三か月から六か月の間で一 定の職業の能力が身に付くような短期プログラム、あるいは就業を組み込みました日本版デュアルシステムといったような形での職業教育のモデルを今開発して もらうように取り組み始めておるところでございますけれども、さらに来年度に向けましては、そこにございますようなキャリア教育実践プロジェクトということで、中学校を中心といたしました、五日間以上の職場体験等を通じたキャリア教育の強化等にも取り組んでまいりたいと考えておるところでございまして、今後とも、若年者の雇用対策の充実に積極的に対応したいと考えております。
- 大臣政務官(下村博文君)
 先ほどの審議官からのお答えどおりでございますけれども、山谷先生から私のところにも事前に教科書コピーをいただきましたので、私の方からも更に付け加えをさせていただきたいと思います。
 御指摘のように、小学校の一、二年生の教科書の中で、性教育の指導あるいは家庭教育のいろんな在り方等が記述されている教科書がございます。これは学習指導要領の範囲内でございますけれども、しかし、先生が御危惧されるような可能性というのは十分にあるわけでございまして、今後、文部科学省の中において、学習指導要領の在り方を含め、私も、もう一度見直していくということは必要なことであるというふうに考えておりますし、またそのように省内の中でも検討を是非させていただきたいというふうに思います。
(・・・中略・・・)
- 大臣政務官(下村博文君)
 先生から御指摘のあった件でございまして、外国の例のお話をされましたが、実は先月、山谷先生と一緒に私もイギリスの普通の公立の小学校の授業を見に行ったことがございましたが、イギリスの普通の小学校で、授業が始まる前に必ず親が子供を学校に連れてくるというのを義務化しておりまして、そしてその中で半数以上が父親が我が子を学校に連れてきていると。ほとんどがその後会社に行かれるということで、サラリーマンのような格好をしておられた父親が多かったんですが、それだけ国としても学校に対してフォローアップをしながら、また学校の方でも、必ず親が送り迎えを、学校まで自宅から送り届け、迎えにいくということをシステムとしてやっているということで、非常に参考になりました。
(・・・以下略・・・)

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http://www.sangiin.go.jp/japanese/frame/joho2.htm

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