メッセージ(バックナンバー)

 八月九日、福井豪雨の被害の現状を調査してきました。
福井視察町並みの汚れや泥などは清掃がほぼ終わりつつありますが、解体撤去・整地はまだまだ。企業、製造業の被害状況は今後さらに大きなことが明らかになっていくと思いました。

例えばワールドカップのユニフォームを作った会社は裁断機、ミシンなどにもコンピューターが組み込まれており、機械の被害は3〜4億円。
現在は生産設備の更新、修繕に対しての助成を企業に対しては出来ない仕組みですが、雇用の確保や税収の点からある種のサポートシステムを考えていくことも大切ではないでしょうか。
企業誘致や新規創業に対しての支援のあり方を天災を受けられた企業に対しても考えていくことは可能であると思います。
すでに多数の雇用を考えた健全で優秀な企業ですから、手堅い中小企業支援策といえるわけです。また、民生委員の方が高齢者や障害者の方々を誘導したエピソードも伝達システムのあり方として課題分析が必要です。
さらに、家屋の被害支援は改築や補修リフォームは対象外となっており、解体撤去のみ対象とするのは、現実のニーズにあっていないと感じました。
以前から指摘されていることです。早急に検討テーマとすべきでしょう。

 八月十日イラク復興業務支援隊第一次委員帰国報告会がありました。
家族の皆様も列席しての報告で、佐藤隊長以下隊員の皆様のお働きがイラク・サマワの人々に支持され、もっと大きな支援をしてほしいという要請などもあり、復興と平和のための崇高な任務をなさってこられたことで、国益、そして安全保障について多くの人の理解を深められたように思います。
第一次委員は85人、うち女性は8人。なごやかな雰囲気での慰労会では、佐藤隊長は「日本らしくを心がけました。笑顔で心開いて知恵を現地の人と出しあって、親切に、丁寧に。信頼を作っていくことを心がけました。働けたことを光栄に思っています。全員無事帰国の約束を果たせました」と真っ黒なお顔で語られました。
私がどのようなリーダーシップを心がけられましたかとたずねると「それぞれがプロの集まりでしたので、水の補給、医療、補修・・・レベルの高い人々の動きがうまくいくように考えました。」とのことで、グイグイ引っ張るリーダーシップとはひと味違っていたようでした。
傍らで奥様が「日常のビデオを見ましたが、食事の時も働いている時もみんな笑顔ではつらつとしているんです。日本で心配していて損しちゃったと思うくらい・・・」と微笑まれました。現地の人々とのやりとり、復興プログラムの進展、日本への思いが隊員の皆様の心と体を支えたのでしょう。
日本国内での理解が深まるにつれ、五月くらいから隊員の表情がより明るくなったと多くの隊員の方が言われました
アメリカや他の国の支援メンバーから「どうして日本の隊員たちは現地の人とうまくいくのか、コツを教えてほしい」と質問されたことも度々であったとか。
日本らしさを発揮して、これかも平和を作り上げる国へと働いていただきたいと思いをひとつにしました。

平成16年8月10日 山谷えり子

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