メッセージ(バックナンバー)

 主権回復記念日です。私は、外交防衛委員会の席で、町村大臣にこの重要な日を祝日にしたらどうかと申しました。今年は53回目の記念日ですが、マスコミではあまり話題にしません。しかし、本当の主権回復は、新憲法制定、教育基本法改正がなしとげられた日とも言えましょう。まだまだです。なかなかです。
 教育基本法改正は、国会の会期が延期されれば提出できる状況になってきました。文科省は条文化作業をほぼ終えて、与党協議にゆだねられる状態になりつつあります。与党協議はすでに50回以上にわたって根気よく続けられています。また、教育基本法改正促進委員会としても条文化作業に入っています。場合によっては、議員立法として提出していくことも十分考えられると有志が動いています。
平成17年4月28日 山谷えり子

 出雲井晶先生が、日本の神話伝承の会を設立なさいました。私も会に出席してごあいさつをいたしました。出雲井先生の神話への思いは、格別です。幸せへの道しるべ伝承の宝物とおっしゃいます。
 「天地(あめつち)のはじめの時、高天原に成りませる神の名(みな)は天之御中主神(あめのみなかぬしのかみ…)」で語り出される日本の神話は、大らかで力強く、出雲井先生の口から発せられる言葉を聞いていると日本は言霊の幸う国、平和を願う国だという思いを深くいたします。国うみのお話、天照大神、八またの大蛇、大国主の命、海幸山幸…小さい頃どこの子供図書館にも神話があり、私はその明るさや、優しさや、おとぼけや、残酷さや、不安といったさまざまな感情を読みながら育ててもらったものです。
 神話は、民族の生まれ育ったふるさとです。アメリカでは、社会科教科書に日本の神話が書かれているということですが、日本の子どもたちは神話を知る機会が減っています。ゲーテは「最も民族的なものこそ、最も国際的」と言いました。また、歴史学者トインビーは「12才ころまでに自国の神話を教えられていない民族は滅んでいる」と言っています。リンカーンは「国民は記憶の糸でつながっている」と言っています。
 壮大で明るく、大きな調和の心にみちた神話を読み聞かせることは、子どもたちへの大きなプレゼントであると思います。皇后さまは、国際児童図書評議会のご講演の中で、子供時代の読書の思い出として「父がくれた神話伝説の本は、私に個々の家族以外にも、民族の共通の祖先があることを教えたという意味で、私に一つの根っこのようなものを与えてくれました。
 本というものは、時に子供に安定の根を与え、時にどこにでも飛んでいける翼を与えてくれるもののようです」とおっしゃっていらっしゃいます。
2005年4月29日 山谷えり子

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