メッセージ(バックナンバー)

 週末、栃木、福島と講演をして回りました。みなさん郵政民営化の採決を心配してくださっています。国会議員の間でも、“眠れない”と政治の混乱を憂いて、それぞれの人が、それぞれの場で動いて打開策を考えています。夢の中で、寺山修司さんが“マッチ擦る つかのま海に霧ふかし 身捨つるほどの 祖国はありや”とあの大きな眼をじっと見開いて私に問いかけるように、挑発するようにつぶやかれました。
 あまりの声の生々しさにハッと目が覚めました。夏空のもとに霧深し…採決は今週中にも、です。

 「過激な性教育・ジェンダーフリー教育実態調査プロジェクト」に全国から集まった3500のケースを中山文部科学大臣、尾辻厚生労働大臣に説明にまいりました。想像をこえる実態のひどさに両大臣とも驚いておられ、文科省は、さらに実態解明と今後の方針をうちたてるため動いていく体制が作られていくと思います。お母さんたちが“助けて…”と言われた声をしっかり受けとめました。
 今日は性教育にあたっておられる助産師さんたちとも話しました。現場の実態、望ましい性教育のあり方を求めて、さまざまな意見交換は重要なことです。これから来週にかけさらに各方面の皆さまの実態と声を聞いていく予定です。
 子どもたちの健全育成のため、また現場の方の思いがむくわれる形を作っていきます。

 お腹の赤ちゃんとお母さんを応援するボランティアグループ生命尊重センター、円ブリオ基金〈遠藤順子理事長(遠藤周作さんの奥様)〉の皆さまと尾辻厚生労働大臣のところに相談窓口設置のためのお話にまいりました。欧米ではたくさんあるこの種の窓口が日本にはありません。
 成立した少子化社会対策基本法の附帯決議には「出産を望みながらも精神的、経済的負担に悩む妊産婦に対する相談等の支援の充実を図ること。」とあり、今国会で参議院少子高齢社会に関する調査会でまとめられた提言にも「生命を大切にする視点に立ち、出産を望みながら精神的、経済的な負担に悩む妊産婦に対する相談等の支援についても充実を図る必要がある。」とあるのですが、なかなか進みません。尾辻大臣は要望書の
(1) 「お腹の赤ちゃん&お母さんの119番」相談窓口の設置。
(2) 相談員・カウンセラーを養成するB現在妊産婦窓口がどこに、どれくらいあり、どのようなことが行われているのか、その中でどういう方が相談を預かっているのかを実態調査する。
(3) 赤ちゃんを産みたい女性を支援する国民的基金制度の設立。
(4) 母子保健法に乳児と幼児だけではなく、胎児も想定に入れる。並びにお腹の赤ちゃんも人間であるという生命尊重教育の普及と教科書への記載。
をじっくり読まれて、行政として何が出来るか考えていきたいと言われました。
 9月に参議院の国会議員7名とヨーロッパに行き、関係者や相談窓口を見て回り、相談体制のあり方を研究していきたいと話すと“それは良いこと、日本にはどんな形がいいのか、研究が必要ですから”とおっしゃいました。
 この日は、リストラにあって産めるかどうか悩んでいたママが、円ブリオ基金に励まされ、無事赤ちゃんを出産。赤ちゃんと共に尾辻大臣に訴えられました。悩んでいた時にNHKニュースで基金のことを知り、すがる思いで電話して道が開けたというのです。“9月になったら今度は私のほうが悩んでいるお母さんを励ましたい。道は開けることもある。今は生まれてきてくれてありがとうと、赤ちゃんに言う日々です。”“こんな赤ちゃんがふえたら日本が元気になりますよ”お母さんの訴えを尾辻大臣は、深くうなづいて聞いておられました。
写真:尾辻大臣と
 円ブリオ基金によって産まれた105人目の赤ちゃんです。
 円ブリオ基金は一口1円の基金を募り、経済的理由などで出産をあきらめようとしている女性とお腹の赤ちゃんを応援しています。
NPO法人 円ブリオ基金センター
電話番号 0120−70−8852(10:00−17:00)
振込み先 00150-9-415477 円ブリオ基金センター

平成17年8月1日 山谷えり子

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