メッセージ(バックナンバー)

 高一女子が同校に通う少年に殺害された事件、母親に毒物を飲ませ、冷酷な日記をブログに書き続けた少女など、心が凍る事件が続きます。
 息子が言いました。「公園に行っても、遊んでいる子がいない。TVゲームとケータイメールで生の人間関係がなくなったことが大きいよ。フィンランドの教育が世界一になったから、僕、興味があって調べたんだ。そしたら幼い頃、よく遊ぶことと本を読むを大切にしてるって。母さんよく絵本を読んでくれたでしょ。子どもの体の上半身いっぱいになるくらいの絵本を持って、“読んで”と歩いていく時のワクワクする気分忘れられない」
 娘が言いました。「父さんは読むのが下手だったけど、旅先でも読んでくれてた。風景覚えてるよ」息子が言いました。「母校の中学の文化祭に行ったけど、展示も屋台もどこかシラケているように見えた。僕たちの頃は“やきそば食べていってぇー”とか呼び込みはげしかったのに」娘が言いました。「ここ数年で変わったのよ」
 うーん、ここ数年で変わったのかどうか…今の子どもたちも元気で夢中になって面白いことを探しながら生きていると信じたいのですが、確かに環境は子供にとって良いとはいえないでしょう。わが家には子供が中学生になるまでテレビがありませんでした。6畳ひと間のタンスに机がある中で、家族5人が折り重なって寝ていました。ゴロゴロしながらいつまでもおしゃべりしながら眠った日々がなつかしく思い返されます。
 内閣府政務官として青少年健全育成を担当することになりました。家族、母性、父性の支援、子どもたちの遊び場づくり、子守唄が歌われ、絵本が読まれるような環境づくりの応援をしたいと思います。アメリカでは今、B&B運動「ベッドで本を子どもたちに読んであげる運動」が盛んだそうです。いいですね。日本でBBB(ブレックファースト、ブック&ベッド、朝食をしっかり食べて本を読み、よく眠る運動)をしたいものです。
 週末から週明けは、神奈川の女子大学、東京、佐賀の小学校、徳島とあいかわらず連日講演でした。マレーシア帰りでちょっと日焼けした顔で、ヒコーキ、列車と走っています。
 マレーシアで日本人墓地にお墓まいりをしたことを息子に言うと“戦争でご苦労された方に心の底から手を合わせるのは大切なこと。いいことしたね”と、とんでもなく大まじめな顔で言われました。

平成17年11月14日 山谷えり子

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