メッセージ(バックナンバー)

 新春恒例の「歌会始の儀」毎年、とても幸せな気持ちになります。天皇、皇后両陛下や皇太子ご夫妻ら皇族方の歌、一般応募の皆さんの歌、体全体でかみしめるようにそっと朗詠してみるのです。言霊幸う国に生きる幸せを感じます。
 
 天皇陛下
トロンハイムの運河を行けば家々の窓より人ら笑みて手を振る
 
 皇后さま
笑み交(か)はしやがて涙のわきいづる復興なりし街を行きつつ
 
 皇太子さま
いとけなき吾子の笑まひにいやされつ子らの安けき世をねがふなり
 
 皇太子妃雅子さま
輪の中のひとり笑へばまたひとり幼なの笑ひひろがりてゆく
 
 また選者の岡野弘彦さまと入選者の武曽豊美さま、福満薫さまのお歌に天の磐戸や国の神さまをテーマにしたものがありました。
 
 岡野弘彦
天の戸をあなおもしろと分け出でし神の笑まひに世はまかがやく
 
 武曽豊美
宇豆賣(うづめ)舞ひどよめき上る笑ひ声天の磐戸は開かれにけり
 
 福満薫
おほどかに笑みこぼしゐる田ノ神を水にうつして田植ゑ始まる
 
 日本の神々さまは、あなおもしろが大好きでおほどかに笑う神々さま。今年もどうぞよろしくお願いいたします。

 トルコ訪問中に小泉首相がイラン・イラク戦争の1985年3月にテヘランに取り残された216人の日本人を救出してくれたトルコ航空機の元機長と会って、お礼を述べたことは嬉しいことでした。当時は、自衛隊は政治上の理由で邦人救出できず、日本の民間航空も危険すぎて飛べない時に、砲弾が飛び交う中、オズデミル機長が飛行機を操縦したのでした。トルコと日本には、友好のエピソードが他にもあります。
 トルコは1890年、日本に使節団650人を派遣したのですが、その「エルトゥールル号」は帰路暴風に見舞われて和歌山県沖で沈没。日本側はこの時手厚い救護で69人を救出したのです。
 このエピソードはトルコの小学校の歴史教科書にも書かれ、そのようなこともあってトルコは親日国です。日本の子どもたちがこの話を全く知らないのは、とてももったいないことで、私は時々子どもたちの集会に行くと、このお話をいたします。
 ご先祖さまたちがどんなに良いことをしてたかを知ることは、子供の誇りと喜びになり、心の宝物となることでしょう。また自国民を救出することは国の基盤、道徳の基礎でもあります。それが出来ない日本の現状というのは、考え直す必要があると考えています。

平成18年1月13日 山谷えり子

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