メッセージ(バックナンバー)
8月23、24日
 土、日曜は、出雲・大阪で過ごしました。
 出雲は60年ぶりの平成のご遷宮を5年後に控え、本殿を中に入って拝することができました。5月の連休に続いて公開した8月半ばまでの夏の公開期間中は多い日は一日1万人の方が全国からおいでになったそうです。
 老若男女、とくに若い人が暑いのにネクタイを締め、“大神さまのおそばに近づくのだから”と礼をわきまえた姿、態度に神職の皆様は感動していらっしゃいました。
 出雲の神様、大国主さまと因幡の白うさぎのお話は、幼い頃もっとも好きな話のひとつでした。アメリカの教科書に載っていますが、日本の子供たちの多くは知らない話かもしれません。今後、学習指導要領改訂で、こうしたお話が国語や英語の教科書に載っていくことと思います。
 境内に皇后さまがご参拝なさった時の御歌“国譲り 祀られ(まつられ)ましし 大神の 奇しき御業を 偲びて止まず”があります。私はたびたび、この御歌に励まされています。
 本殿と正式参拝はあまりの美しさ、静けさに震えました。
 
 夜、自民党島根県連青年局の皆様と意見交換会を行いました。
 細田自民党幹事長代理、竹下亘財務副大臣もご出席くださり、経済対策、教育再生、少子化問題、拉致問題・・・等々、本音をぶつけあいました。
 日曜朝は、朝食をいただきながら「県土・竹島を守る会」の皆様とお話しました。新学習指導要領の解説書に竹島が明記されましたが、現状をお聞きしました。
 私は領土議連の会長をしております。今、対馬も自衛隊基地の隣地が韓国資本に買収されたりしていく中で、対馬の市長が「それぞれの立場で力を貸してほしい」と訴えておられます。国境新法といった形の法律の検討の声もあがっています。
 北方領土、竹島、・・領土議連としても、臨時国会が始まったところで議論を深めていかねばなりません。
 
 大阪は「エルトゥールル号が結んだ日本とトルコの友情」について、トルコの駐日大使 セルメット・アタジャンル閣下にご臨席いただき、外交評論家 田久保忠衛先生、和歌山県串本前町長 田嶋勝正氏、福岡県篠栗町前町長 横山久義氏とのシンポジウムでした。
 明治23年(1890年)9月16日、トルコの軍艦「エルトゥールル号」が和歌山県串本町沖で遭難したとき、町民は遭難した人々約70人を必死で救い、冷えた体を裸になってあたため、飼っていたニワトリまでつぶして料理し、救いました。
 そして、これは95年後、イラン・イラク戦争の時、イランのテヘラン空港に取り残された日本人215人をトルコ航空機二機が“エルトゥールル号の時のご恩を忘れない”と脱出させてくれた友情へとつながります。
 以前、私のホームページでも記しましたが、トルコの国会議員団がこの春、官邸の私の部屋を表敬訪問してくださった時、私はこの時の話が日本でビデオになり、扶桑社の歴史教科書にも載っていることを知らせ、試写会を行いました。
 トルコの国会議員の皆さま、トルコ大使は大変感謝され、6月にトルコ大統領訪日の折には、大統領は串本まで足を運ばれ、祈りを捧げられました。そんな動きの中で、大阪でシンポジウムが開かれることになったのです。
 福岡県の篠栗町の前町長 横山さんは、町の図書館に命じて世紀を超えた絆の話を「友情」という本にまとめ、町の小学五年生全員の子供たちの教材に使っておられた話をなさいました。
 「現代人は当時の人たちより知識も学歴もあるが、意欲は劣る。心をはぐくむことが必要」と語られました。美しい友情、魂を伝えていくことは大切なことです。
 また、串本町長だった田嶋さんは、当時エルトゥールル号の乗組員を治療した医師たちに国が治療費を請求しなさいと言っても、その医師たちがお金はいらない。遭難者への義援にあててほしいと申し出た書類を町のお寺の金庫から見つけ、先祖の立派な精神に感動したことを語られました。
 教育再生はふるさとの良い話、偉人伝などの教材づくりに国としても応援していきたいと考え、要求しているところです。
 
 夜、帰京しようとしたところ、大雨で新幹線に長時間カンヅメ。でもシンポジウムの話を思い出し、幸福な気持ちでいっぱいになりました。

平成20年8月26日 山谷えり子

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