メッセージ(バックナンバー)
 拉致議連役員会が家族会、救う会3団体合同で開かれました。
 以下の声明を発表しました。
声 明
8月11日、12日、中国瀋陽で日朝実務者協議が開かれた。そこで北朝鮮は「生存者を発見し帰国させるための、拉致被害者に関する全面的な調査を行う(すべての拉致被害者が対象)」ことなどを約束し、我が国は「北朝鮮が調査委員会を立ち上げ、調査を開始することと並行する形で」制裁の一部解除を約束した。
昨日北朝鮮は、米国がテロ支援国指定解除を延期していることに反発し、既に核の「無能力化」を中断し、現状復帰を考慮すると発表した。米朝協議の迷走は、北朝鮮が国際標準の検証を受け入れるような体制でないことを改めて示した。日朝の拉致問題協議においても、北朝鮮は「再調査」中断をカードに使い、得るものを得ようとしてくるだろう。今思えば、6月の日朝協議は、米国にテロ国家指定解除を促すための北朝鮮から仕組まれた呼び水でしかなかったとも考えられる。
これまで、北朝鮮は拉致問題に関する「調査」を繰り返し実施したが、結果はいつもでたらめなものだった。したがって、今回北朝鮮が「全面的調査」でどのような回答をしてくるのかは、予断を許さない。調査の結果を確認するまえに、調査委員会立ち上げの時点などで制裁の一部解除を行うことは絶対あってはならない。
一方、北朝鮮は拉致問題の調査を行うたびに食料や大規模経済支援を見返りとして求めてきた。しかし、今回の見返り要求は、支援ではなく制裁の軽減だった。また北朝鮮は「朝鮮総連の『弾圧』や我が国による北朝鮮に対する措置」を取り上げた。制裁と「現行法制度の下での厳格な法執行」(拉致対策本部作成「拉致問題における今後の対応方針」2006年10月)が効いている証拠である。
一部与野党融和派議員らは、制裁のために拉致問題は膠着状態となったと批判し、「国家公務員の渡航を原則として見合わせる」という制裁に背いて、超党派議員で訪朝したいと公言していた。しかし、彼らが北朝鮮前に、北朝鮮は再調査実施を約束した。
制裁は大変効いており、対北外交の有力なカードになっている。制裁の圧力によって、北朝鮮を拉致問題の交渉の場に引きずりだすことには成功したのである。だからこそ安易に制裁を解除してはならないとともに、追加制裁をも躊躇してはならない。私たち3団体は心ある国民とともに、政府がぶれることなく全被害者救出を実現するよう強く求めていく。
 
平成20年8月27日
北朝鮮による拉致被害者家族連絡会 代表 飯塚繁雄
北朝鮮に拉致された日本人を救出するための全国協議会 会長 藤野義昭
北朝鮮に拉致された日本人を早期に救出するために行動する議員連盟会長 平沼赳夫

平成20年8月27日 山谷えり子

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