2010年11月24日
外交・国防合同会議、文部科学・厚生労働合同会議

自民党外交・国防合同部会が開かれ、北朝鮮による韓国領土砲撃に関するヒアリング、意見交換をしました。

・事実関係
(1)11月23日14時34分頃、北朝鮮軍が延坪島(ヨンピョンド)近海及び同島陸上に、海岸砲数十発の射撃を実施。韓国軍は14字47分ごろ、交戦規則に従い、即時に強力な対応射撃(80発)を実施。
(2)延坪部隊所属の軍人17名が被害(戦死2名、重傷5名、軽傷10名)(24日1:30現在)。民間人被害は3名(軽傷)。砲弾は、延坪島近海の海上及び延坪島内陸地域の山地に落ち、民家にも被害。
(3)韓国軍は即刻危機処置班を招集。「全軍警戒態勢」を強化し、負傷者を後方地帯に後送するなど、緊急救助措置を実施。さらに、地域住民を安全な地域に待避。

・韓国政府の対応
李明博大統領主宰で「緊急安保長官会議」を開催する

・北朝鮮の反応
(1)我々の度重なる警告にもかかわらず、ついに11月23日13時から、(韓国は)朝鮮西海(ママ)延坪島一帯の我が方領海に砲射撃を加える無謀な軍事的挑発を敢行した。
(2)傀儡(韓国)の軍事的挑発に即時的かつ強力な物理的打撃として対応する断固たる軍事的措置をとった。

・我が国政府の対応
(1)23日15時20分、総理官邸に「北朝鮮による砲撃事件に関する情報連絡室」を設置。
(2)20時45分、総理主宰の関係閣僚会議を開催。


11月23日夕方(17時10分すぎ)、菅直人総理のぶら下がりは以下のとおり。
                                   
Q)今回の件に関して、コメントをいただければと思います。
A)報道で、北朝鮮が韓国の島に砲撃を加え、それに対して、韓国軍も応戦したという報道があり、えー、私にも、3時半ごろに秘書官を通して連絡がありました。公邸におりましたので公邸でいろいろ情報を聞いておりましたが、さきほど官邸に移って、関係者を集めて、官房長官とも連絡を取り、官房長官にも来てもらいました。
で、私の方から2点、官房長官、電話では防衛相にも、あわせて2点の指示をいたしました。
まずは、情報収集、収集に全力をあげてほしいと。第2点は、不測の事態に備えて、えー、しっかり対応ができるように、えー、準備をしてほしい。この2点を指示をいたしました。まあ、多少このあと、宮廷の行事がありますが、それが終わればまた戻って、しっかりと事態を把握したいと。もちろん、途中でも連絡が取れるようにしたいと思ってます。
そういうことで、事態の推移をしっかりと情報把握をして、どういうことが起きても対応できるような体制をしっかり、それに備えること。それによって、国民の皆さんに対して、そうした備えは万全だということを言える体制を作りたいと思っています。また、あの、情報については順次、入ってくると思いますが、官房長官を中心にして、さらに関係したところの情報は収集すると。そいうことで、指示をいたしたところです。
                                     

官邸での関係閣僚の会議は、砲撃が起こった6時間以上あとです。
総理が知ったのは、報道を通じてです(メドベージェフ大統領が国後島に行ったことを知ったのも報道を通じてです)。
官邸の情報収集、連絡体制、危機管理がなっていません。
日本として、さまざまな事態に備えて、準備をしておくことが大切。
私は、以前から訴えている不測の事態にあって日本人を救い出す自衛隊法の改正を自民党はすでに国会に提出しているので、その審議に応じるよう強く政府に求めてほしいと自民党執行部、外交、国防部会役員に訴えました。



その後、文部科学部会・厚生労働部会合同会議に出席。
子ども・子育て新システムについて(特に幼保一体化など)関係各省庁よりヒアリングと意見交換をしました。
幼保一元化の動きに対し、
もともと民主党は、子育てを社会化しようとする哲学の政党であること。
女性をすべて労働者とするマルクス・エンゲルス思想がその根底にあること。
子ども手当をバラまいて扶養控除を廃止し、配偶者控除も廃止していくなかで、家族の弱体化をねらっていること。
私は、自民党はこうした意図を見抜いて、家庭を大切にし、子供の豊かな育ち方を大切にし、画一主義、全体主義、上からの押しつけによる子育てに反対していかねばならないと指摘しました。


午後、経済界の皆さまと昼食。

国会周辺のいちょう、美しく色づいてます。