皇居で「歌会始の儀」。
おだやかな良き天気に、皇居の松も輝いています。
終戦翌年の歌会始で、昭和天皇は
「ふりつもる み雪にたへて いろかへぬ 松そをゝしき 人もかくあれ」
とお詠みになられました。
今年の元旦、靖国神社でいただいたお茶は、み雪と松の絵柄、昭和の日々をしのびました。
さて、今年のお題は「葉」
陛下は、結婚50年の立春に皇后さまと御所のお庭の白樺からお採りになられた種が育った様子をお詠みになられたといいます。
天皇陛下御製
「五十年(いそとせ)の 祝ひの年に 共に蒔きし 白樺の葉に 暑き日の射す」
皇后陛下御歌
「おほかたの 枯葉は枝に 残りつつ 今日まんさくの 花ひとつ咲く」
いづれも生命のリレー、希望の輝きを私たちの胸に蒔いてくださるかのよう・・・。
末娘とバレースクールで共にお稽古をさせていただいた高円宮承子さまは
「葉脈のしをり見つけし古き本思ひではめぐる初等科時代に」
承子さまが思ひをめぐらす年月をそっとたどりつつ、父宮の故高円宮さまが今も確かにお守りくださっている力を感じます。
一般応募は二万八百二首。最年少の大西春花さんは十四才。
「「大丈夫」 この言葉だけ 言ふ君の 不安を最初に 気づいてあげたい」
優しさ、思いやり、言の葉。日本の心は永遠につながっていくのですね。
息子が幼い頃、私たちが困っているといつも言いました。
「大丈夫、たぶんオーライ」私たちを明るくする言の葉でした。