2012年3月1日
月刊「正論」

政府は、PKO活動の際の武器使用基準の緩和について検討し、今国会に法案提出を考えていると発表しました。
ゴラン高原でのPKOなど多くの現場を歩いてきた私は、この必要性を感じ、ことあるごとに動いてきただけに、ほっとしています。

このことについて、1月31日の参議院予算委員会で田中防衛大臣とやりとりしたことを、本日発売の月刊「正論」の「世はこともなし?」(P194〜)のエッセイの中で長く産経抄のコラムニストをつとめられた石井英夫さんがこんなふうに記してくださっています。

「一月三十一日の参院予算委の一部始終はテレビ中継で見ていた。
 在沖米軍の存在意義についての山谷えり子氏(自民)の質問には、秘書官が用意した応答要領をそのまま棒読みし、「こういうお答えでいいでしょうか」と、顔をあげずに回答していたのにはあきれた。これには怪しいマスク姿の男(秘書官)が後ろから田中防衛大臣に耳うちする情景がテレビにも映り、「二人羽織か!」「腹話術はやめろ!」といったやじが飛んだ。
 続く南スーダン国連平和維持活動(PKO)では、首都ジュバに派遣された自衛隊は外から攻撃されても自分で自分を守ることすらできない。その警護はだれがしてくれるのか。山谷氏の質問だったが、田中氏はおどおど自信なさげに、「だれがやるかまだ決まっておりません」と答えた。ところがこれはすでに取り決められている。渡辺周防衛副大臣が「いまはバングラデシュ工兵部隊が警護しています」と急ぎ訂正。山谷氏から訂正と陳謝を求められ、田中防衛相は「確かにバ、バ、バングラデ、デシュです」と平謝りだった。」