2013年6月14日
昔の日記

昔の日記を読んでいたら、こんな記述がありました。先日、世界最高齢でエベレスト登頂した三浦雄一郎さんと20年前にお話しした時のことです。

スキーでエベレスト大滑降に成功し、ギネスブックに載ったばかりの頃のことです。

「まず自分の中に、あるイメージがわいたんです。エベレストをパラシュートをつけて滑ったらどうか、と。それで、その直感的イメージをもとに準備にかかったわけです。道具はどうするかを考え、実験所で実験をやり、あらゆる状況を考えていろいろ試してみました。
 エベレストに登ったヒラリーさんの家に伺って、山の特徴や山頂の様子も尋ねました。エベレストからスキーで滑り降りたいと言うと、即座に『インポシブル(不可能)……』と言い返されました。『そうですか……』『そりゃそうだ。歩いて登って、歩いて降りるのだっていのちがけのこと。それをスキーで滑るなんて無理だ。』僕は黙りこみました。ヒラリーさんも黙りこみました。二人して、長いこと沈黙してしまった。ややあって、ヒラリーさんが顔をあげたんです。『インポシブル……バット・インタレスト(不可能だ。だがおもしろい)。』僕はうれしくなってね、準備にかかりました。」

20年後の三浦さんの笑顔・挑戦心、ちっともお変わりないことに驚きです。