「JDA実現推進会議」発足記念公開シンポジウムに参加 |
平成15年3月17日 |
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障害者のあり方を考えるシンポジウムがありました。 |
会場は、社団法人全国脊髄損傷者連合会・特定非営利活動法人日本アビリティーズ協会・社団法人日本リウマチ友の会・特定非営利活動法人日本せきずい基金・日本ALS協会・障害者の生活保障を要求する連絡会議〈障害連〉・全国頸髄損傷者連絡会・全国ポリオ会連絡会・特定非営利活動法人日本国際福祉交流センター・財団法人国際障害者年記念ナイスハート基金・特定非営利活動法人在宅ケアを支える診療所市民全国ネットワークの方々、ボランティアの方でいっぱいでした。 |
日本では障害者基本法が1993年に心身障害者対策基本法よりバージョンアップされて作られました。それに先がけ1981年国際障害者年より日本の施策も進んできました。しかし、さらに良き社会づくりのため何ができるか、いろいろな立場からの発言があり、私も自分の考え保守新党の考え方を述べました。 |
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「JDA実現推進会議」発足記念公開シンポジウムでの山谷発言 |
〈障害者差別禁止法〉を実現する |
障害のある人600万人という話ですが、600万人だけの問題でしょうか。高齢になっていくことは障害が増えていくことでもありますし、私自身、年子で3人子どもを産んだ折はお腹に赤ちゃんがいて前に抱っこ、後ろにおんぶでスーパーマーケットに買い物に行く。突き飛ばされてしまう。親切にされるどころかモタモタしていると突き飛ばす人がいるというのが日本です。 |
グランドキャニオンの谷底に虫ピンで止められたような絶望感を味
わっておりました。 |
これは600万人の問題ではなくて、1億2千万人の問題だという
ふうに思います。そしてバリアフリーは特定の場面のバリアフリーではなくて、すべての場面でユニバーサルにしていくということが大事でないのではないかと思います。 |
ハートビル法が出来ましたときに、東京都の街づくり委員をやっておりました。様々な方々障害者の方たちが当事者として、ここは不便だ、ここは直した方がいいというようなことを言いながら東京のまちづくりを見直していったということがございました。 |
点字ブロックひとつとっても、目の不自由な人にとってはそれはいいのですが、足の不自由な方には不便だとか、狭い道路につけて放置自転車が置かれるとどちらの側にとってもダメ。これはみんなが気持ちを一つにして運用面、合理性、さまざまな検討をし直していかねばならない。地方自治体で徹底的に作っていかなければならないということを感じました。 |
障害者基本法に関しましては、八代先生がおっしゃいましたように、与党協議の席で見直していく、改善充実を図っていく、そしてまた、権利の主体としての障害者としての位置づけの新しい法体系が必要なのではないかというような状況が起きてきている状況にあって、これも含めて協議をしていきたいという風に思っております。 |
障害者差別禁止法は要綱でございますので、細かい条文についてはさらにブラッシュアップされると思うんですが、読ませていただきまして障害のある人の権利とか子どもの教育をうける権利、子どもだけではなくて生涯学習社会の社会でございます。大人にも教育をうける権利がある。 |
私の母も障害者になってから40過ぎてから大学に通って資格をとって、今75歳で働いている。学ぶことの保障、そういうことによってそれぞれの持ち味を生かし、それぞれの障害に合った形で仕事で社会貢献していくという、その辺の充実という視点は大事だと思いました。 |
また不動産に関して、交通移動支援システム、地域社会の総合的な整備のあり方、施設から地域へあたり前の生活へという視点は、とりわけはずしてはいけない視点という風に思います。 |
さらにサービス提供における差別の禁止。これも賛成です。私は国会議員になる前にサンケイリビング新聞という生活情報紙の編集長をしておりました。900万部の発行部数でしたけれども、そのときに不便なものということを読者から募集しました。例えば、炊飯器の数字が見えにくい、建築デザイナーが凝りすぎるのでエレベーターのボタンの字が見えにくい。白内障の方は黄色の関係の字は見えない。そうしたことには全く配慮されずに、切符売り場などでは色や字の大きさが決定されていく。 |
それから銀行のATM、モタモタしていると最初からやり直しを求められる。音声サービスは高い声だと高齢者が聞きにくい。さまざまなサービス提供の受ける側にとっての不具合がございます。 |
私はかつてユニバーサルデザイン共用品推進機構のプロジェクト委員会に入っていたことがございますけれども、その時にさまざまなもの、サービスにおいて当時者がもっともっと声を上げて気づかせていく視点という場面を作っていくことが必要だと思っております。 |
免許資格のあり方、障害者差別禁止法の中にはさまざまな当事者の方が協議をして、欠けている、もっと充実させなければいけないというかたちでおつくりになったということを改めて読みながら、日本に欠けている部分というものをまた、考えさせられております。 |
保守新党といたしましては、家庭や地域であたり前の通常の生活が徹底的にできるようにしていきたいと考えています。 |
それからバリアフリーの推進、今、道路特定財源などをそちら側に回したり、5千人以下の乗降の駅ですとどうしてもエレベーターの設置が遅れがちですけども、高齢者や障害者の多い駅には優先度をトップでつけていこうということをチェックしております。 |
また、保守新党は、障害者の文化、スポーツ、学習、レクリエーション活動の充実も求めています。障害者の方たちはもっと欲張っていいのではと思うのです。自己実現のために。 |
欧米にいきますとダンスやジョギング、バスケットボール用の車椅がある。ゴルフの道具やヨットも障害者が楽しめるよう、さまざまなものが開発されております。 |
自助、互助、公助のプログラムやシステムをもっともっとグレードアップし、日本は障害者が幸わせに暮らせる日本社会、日本再生をしたいと思います。 |
障害者サービスと人々の動きがアメリカでは充実しているという話がありましたが、アメリカの老人ホームやケアセンターに入りますと、“なにか不自由、不満があったらオンブズマンに連絡して”というポスターが貼ってあったりする。 |
制度を支えるため市民オンブズマンが多く働いています。私が行った障害者のケアセンターでも、百坪ぐらいで三階建てぐらいの建物でしたけれども、そこにボランティアのかた、オンブズマンの方、何人ぐらいいますかと聞きましたら、700人以上いるんです。その700人の中には障害者も入っている。車椅子でオムツをしながらポーカーの相手をするボランティアをやっている方もいました。 |
どんな人も社会貢献して愛をかわしあう権利があるわけです。その方の部屋に入ると“ウエルカム、トウ、ラスベガス”と明るく元気に迎えられ、私は楽しい時を過ごしました。 |
こうした整備、人々の意識改革、生きている間は楽しもうという思いの共有、共感社会づくりがまだまだなので日本の場合はプログラムや交流が進まない。 |
もっともっと私たちはいろいろいなメニューを開発していけるはずです。それをすることによって必ずしも予算をかけなくても、最大限の効果が出るプログラムの開発、行動の変化を作っていけるはずだと思っております。 |
そのようなことも含めて新しい生き方を1億2千万人全員が宣言し直す、心にとめていくという形にしていけたらと思います。 |
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