メッセージ(バックナンバー)
 10年ぶりの学習指導要領改訂が発表され、文科省は今、広く皆さまの意見をいただくパブリックコメント期間中(3月16日まで)です。
 ここ数年私がたびたび指摘していた国語力向上のための指導、47都道府県の名称と位置を教える、中学英語の単語数を増やす、音楽の唱歌を増やすなどがやっと盛り込まれました。40年ぶりのゆとり教育の見直しです。
 小学生の歌は
1年「うみ」「かたつむり」「日のまる」「ひらいたひらいた」
2年「かくれんぼ」「春がきた」「虫のこえ」「夕やけこやけ」
3年「うさぎ」「茶つみ」「春の小川」「ふじ山」
4年「さくらさくら」「とんび」「まきばの朝」「もみじ」
5年「こいのぼり」「子もり歌」「スキーの歌」「冬げしき」
6年「越天楽今様{えてんらくいまよう}(歌詞は第2節まで)」
「おぼろ月夜」「ふるさと」「われは海の子(歌詞は第3節まで)」
 の24曲の充実。
 中学生では「赤とんぼ」「荒城の月」「早春賦」「夏の思い出」「花」「花の街」「浜辺の歌」の7曲、どれもなつかしい歌です。
 やっと祖父母と孫が両親と子が一緒に歌える歌が増えました。
 うたとおはなしは、ご先祖さまとの記憶の糸です。美しく紡がれ、心を豊かにしてほしいものです。
 娘にこのことを話すと、“合唱部で小学生時代に習った曲は今もよく口ずさむ。あの時は何とも思わなかったけれど、心の宝物なのよね”と嬉しそうに笑いました。
 国語の物語も増えます。小1・2年で昔話や神話、『一寸法師』『金太郎』『因幡の白うさぎ』など、小3・4年で日本書記や万葉集に納められた短歌の暗唱、小学5・6年で漢詩、論語などもとりあげられます。
 中学では男女共に武道が必修になるほか、和楽器や和装の指導もはいりました。
 ところで小学生のお母さんからこんな手紙をいただきました。。
 新学習指導要領案の国語の内容充実を報道で知り「感謝一杯で、興奮が止まりません」とあります。
 世田谷区の日本語の授業では、すでに特区申請で小学1年生から短歌や俳句、漢詩、論語などの音読、暗唱をしています。
 下校中の子供たちが暗唱しながら帰る姿、病院の待合室でも宮澤賢治の「雨ニモマケズ」を暗唱する姿などに小学校あてに近所の方から「すばらしい授業をされていますね」などの手紙が届くそうです。
 世田谷区在住のこのお母さんは、わが子だけでなく、全国の子供たちが、こうした授業を受けられるようになることに「感謝で感謝で涙がでました」とあります。
 お手紙を読みながら、私も、そう思っていただけるお母さんの心の美しさ、日本の子供たちへの大きな愛に涙が出そうになり、教育再生をもっと豊かに進めなければと思いを新たにいたしました。
 徳育の教科化は、道徳推進教師を各学校に配置、乳幼児も対象とした「子供の発達と徳育に関する研究」のための有識者会議を新年度に設置し、指導法など検討することが決まり、文科省内で一歩一歩進んでいます。
 日本の教育行政は巨艦のようなものです。モーターボートのように機敏に舵を切れるものではありません。
 しかし、地域の独自性を発揮しながら、全体として良くなっていくような教育再興は着々と進んでいると考えます。

平成20年2月27日 山谷えり子

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