中学生に“ピルのススメ”!? 文科相「ここまで…不適切」衆院委で対立 |
平成14年5月30日 産経新聞掲載記事 |
|
「ピルをきちんと飲めば避妊効果抜群」などと書かれた厚生労働省所管の財団法人作成の中学生向け小冊子が二十九日、衆院文部科学委員会で取り上げられ、遠山敦子文部科学相は「中学生には不適切」との見解を示した。小冊子は、教材として全国の中学生に配布されている。一方、厚生労働省は「問題はない」としており、今後論議を呼びそうだ。 |
母子衛生研究会(金田一郎理事長)が作成した「思春期のためのラブ&ボディBOOK」で、今年四月下旬から都道府県の母子保健部局などを通じ、全国の中学生らに約百三十万部が配布されているという。 |
内容を見ると、「キスや性交(セックス)にも興味がわいてくる年代だ」などとし、避妊方法について「コンドームは失敗率12%、ピルは失敗率1%」と説明。「(ピルは)世界中で広く使われている薬だよ」「きちんと飲めば避妊効果は抜群。産婦人科でお医者さんと相談してから使うんだ」としている。 |
 |
この日の衆院文部科学委員会で山谷えり子氏(民主)は「セックスを安易にとらえるような記述が目立つ。ピルについてもメリットばかりを強調し、中学生に服用を促すような記述」と指摘。 |
遠山文部科学相は「中学生にここまで…という気がする」と述べ、否定的な見解を示した。 |
ところが、厚生労働省母子保健課は「ピルは認可されており、小冊子にも『医者に相談して』と記述している。中学生にも広く読んでもらうべき」と、文部科学省の見解とは真っ向から対立している。 |
|
< < 平成14年度活動報告インデックスへ戻る |