メッセージ(バックナンバー)
 “啓蟄”“春分”そして“清明”の季節と続きます。
 桜の花がほころび、こぶしの花が天に向かって笑っています。こぶしの花の咲く家の前に来ると、その家に“有難うございます”と言わずにいられません。わが家の庭には、とても植えるスペースがないけれど、こぶしの花を見るたびに、春の愉快さに抱かれます。
「山なみ遠に春はきて こぶしの花は天上に 雲はかなたにかへれども かへるべしらに越ゆる路」
 三好達治の“山なみとほに”です。春の気の中、、吸いこまれそうになりながら、こぶしの花に導かれ、大地と天上を行ったり来たり歩けそうな気のする季節です。
 東京世田谷区では、独自に「日本語」という教科を作っていることは、以前にも紹介したと思います。小学5、6年生の教科書を手にしてみました。まずは、松尾芭蕉の俳句が載っています。
「春雨や 蓬(よもぎ)をのばす 草の道」
「梅が香に のっと日の出る 山路かな」
「山路きて 何やらゆかし すみれ草」
  頁を繰っていくと「偶成」朱熹とあります。
「少年老い易く 学成り難し
 一寸の光陰 軽んずべからず
 未だ覚めず 地塘春草(ちとうしゅんそう)の夢、
 階前の梧葉(ごよう)已(すで)に秋声」
 若い時は短い。学問は究めるのが難しいので、時を大切になさい。
 春の草の葉がさめないうちに、階段の前の桐の葉には、もう秋が来てしまうのですよ。
 私が少女の頃、先生が、よく言っておられた漢詩です。なつかしくなりました。
 「少年老い易く、学成り難し、ショウネンオイヤスク、ガクナリガタ一シ、イッスンノコウインカロンズベカラズ、Time flies like an arrow.タイム フライズ ライク アン アロー 光陰矢のごとし…」と続くのでした。
 まことに、もっとも、もっとも。世田谷区の小学5、6年生の皆さん、新学年、新学期、春の良き日によく勉強して下さいね。
 先週総理と少しゆっくりお話をいたしました。
 参議院予算委員会が毎日波高く難しい状況ですが、教育への思いを深く、語って下さいました。
 ご先祖さまからおあずかりしているこの国、そして子供たちの未来、教育の力によって美しく紡いでいかねばなりません。
 火曜25日は教育再生会議のフォローアップと新しい討議のための教育再生懇談会がスタートします。
 今後総理が開催され、官房長官、文科大臣、教育関係者、保護者、ジャーナリストなど10名によって官邸で開かれていきます。
 私は引き続き補佐官をいたします。

平成20年3月23日 山谷えり子

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